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建設経済新聞社
2016/12/05

【京都】JR西大路駅バリアフリー化素案 32年度末までに北側に駅舎

 京都市南区のJR西大路駅のバリアフリー化事業の素案がまとまり、2日明らかになった。
 第2回西大路地区バリアフリー化基本構想策定連絡会議で素案が示された。
 西日本旅客鉄道梶iJR西日本)が行う西大路駅のバリアフリー化では、現駅舎の北東側に駅舎を新設し、京都方面ホーム、大阪方面ホームに北側からアクセスできるようにする。新設駅舎には多機能トイレの整備、エレベーターの整備(3基)、幅広改札口の整備を行うとともに、ホームには屋根を設置。転落防止対策として内方線ブロックを設置する。
 京都市は、現駅舎の線路を挟んで北側で駅前整備として階段の整備、エレベーターの整備(2基)を行う。JR西日本と京都市は32年度末までを目標にこれらを実施する。
 北東側への駅舎新設で利用者の分散化を図った上で、JR西日本は様々な設備の改善の検討、案内表示や緊急情報表示のあり方の検討、京都市は現駅舎の駅前における歩行空間の確保の検討を長期的な課題として検討する。
 道路のバリアフリー化は、一般府道梅津東山七条線(七条通)の段差・勾配の改善、一般市道佐井東通と西七条緯15号線の歩行空間の明確化、主要地方道京都環状線(西大路通)の段差・勾配の改善、一般市道西寺緯9号線の歩行空間の明確化、一般市道御前通の段差・勾配の改善、一般市道西寺緯10号線の歩行空間の明確化、一般国道171号(九条通)の段差・勾配の改善、一般市道西寺経12号線と西寺緯19号線と御前通の歩行空間の明確化について、32年度末までを目標にこれらを実施する。
 連絡会議では、現地調査を踏まえた意見に対する事業者等の考え方が示された。
 京都・草津方面のホームでは屋根の延伸、音響案内の整備、誘導ブロックの整備、大阪・三ノ宮方面のホームでは屋根の延伸、誘導ブロックの改修、内方線ブロックの整備、ホームの一部の段差解消・補修、音響案内の整備、大阪・三ノ宮方面の階段では2段手すりの整備を今回のバリアフリー化で検討していく。新設駅舎のエレベーターについては、新幹線高架橋に支障しない範囲で最大限西側に設置する考え。
 基本構想の素案は、12月中旬頃からパブリックコメントを実施した後、基本構想をとりまとめる。29年度以降、特定事業の作成(バリアフリー化に関する計画(▽公共交通特定事業計画▽道路特定事業計画▽都市公園特定事業計画▽交通安全特定事業計画))を行い、事業着手し、バリアフリー化整備を実施する。
 地上駅の西大路駅(京都市南区唐橋西平垣町)は、京都市域では京都駅、山科駅に次いで利用者が多く、1日平均利用者数(27年度)は3万1900人。乗客は改札口から連絡通路を通って階段を上がり大阪方面、京都方面の各ホームに行く構造で、島式ホーム2面、在来線4線。駅の上部を東海道新幹線が運行しており、駅のバリアフリー化にあたっては新幹線の運行に影響を及ぼさない工法の検討などが課題となっている。