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建通新聞社(中部)
2017/01/26

【三重】総合評価に新たな女性活躍の項目を追加 三重県

 三重県は、総合評価方式(建設工事、測量・設計業務)における社会貢献度評価項目(4項目)の一つである「男女共同参画活動実績」を2017年3月末で終了し、17年6月1日以降、新たに、女性の活躍を推進する法律に基づく企業の取り組みなどを明記する「一般事業主行動計画」(以下、行動計画)の策定および届け出を評価対象とすることを公表した。4月1日から5月31日の新評価施行までに公告する案件(総合評価方式)の社会貢献度の評価基準は、残りの3項目で配点を「10点」から「9点」に変更して評価し、6月1日以降は従来と同様に4項目に戻し、10点の配点で評価する。
 男女共同参画活動実績は、同県の「男女がいきいきと働いている企業認証制度」の優遇措置の一つである「公共工事の総合評価方式の評価項目」を採用してきたが、16年度末で同措置が終了する。県では、引き続き「男女共同参画」の取り組みを推進させるため、厚生労働省の「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」〈女性活躍推進法〉(16年4月1日施行)に基づく「行動計画」の策定を評価対象とした。行動計画には、女性労働者の割合、男女の平均勤続年数の差異、女性の管理職の割合などの項目から選定して、目標に向けての取り組みや計画期間などを盛り込む。
 「女性活躍推進法」では、「行動計画」を手続きに沿って届け出ることで計画の「策定」として位置付けている。さらに、「行動計画」による取り組みの達成状況に応じて助成金制度や、取り組みが優れた企業は、「えるぼし認定企業」(1〜3段階)を申請し、認定されれば、各府省などが公共調達に際し同認定企業を加点評価することとし、地方公共団体も国に準じた取り組みを実施するよう促している。
 県では、行動計画の届け出の段階を総合評価の対象とすることとし、厚労省の各都道府県労働局に提出された行動計画策定届の写しにより確認するものとし、行動計画の期間内であれば評価する。
 同法では、常時雇用301人以上の規模の企業は、「行動計画」の策定とインターネット上での公表を経て届け出することが義務化されており、厚労省のデータでは、全国で対象企業1万5756社(16年11月30日現在)のうち1万5706社が届け出しており、三重県では148社が届け出している。300人以下は義務化されていないが、全国で1964社が届け出しており、このうち三重県では36社が届け出している。三重県の建設業では、301人以上で1社、300人以下で7社が届け出している。
 全国的には、北海道や横浜市が、同届け出を認定要件の一つとして取り入れたり、県によっては、国の制度をベースとした独自の認証制度を創設して適用するなどの取り組みが見られる。

提供:建通新聞社