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建通新聞社(東京)
2017/01/19

【東京】都 環3日暮里谷中地区の計画内容再検討

 東京都都市整備局は、環状第3号線のうち放射第7号線(目白通り)と放射第12号線(昭和通り)を結ぶ延長約5`区間(日暮里・谷中地区)について、計画内容の再検討を始める。現状の課題や沿線地域の状況、施工性や経済性などを踏まえつつ、ルートや幅員、構造物などの道路計画を改めて検討して複数の案を作成し、実現性の高い計画の絞り込みにつなげていく考えだ。
 都は都内区市町と共に「都市計画道路の整備方針(第4次事業化計画)」を2015年度末に策定。この中で、必要性が確認されたものの計画決定以降にさまざまな事由が生じ、幅員や構造など都市計画の内容を再検討することが必要と判断した28路線(総延長3万0430b)を「計画内容再検討路線」と位置付けた。
 同路線の一つとなっている環状第3号線日暮里・谷中地区は、目白通りと昭和通りを結ぶ延長約5`で、現在の計画は東京大学や東京芸術大学の北側で小石川植物園や根津神社、谷中霊園などを経由する。都心に流れ込む交通を分散させ、災害や非常時の迂回(うかい)路としての機能、延焼遮断帯として地域の防災力を高める機能などが期待されている。
 しかし、歴史や文化、自然の残る密集市街地を通過することに加え、起伏の激しい地形となっているため、これまでに完成したのは播磨坂付近と鶯谷駅付近だけとなっている。
 そこで、現状の課題を整理しつつ、ルート上にある鉄道などの構造物や地形、自転車利用需要などを考慮して複数の道路計画を作成する。まちづくりや防災、交通などの観点から周辺地域への影響を検討するとともに、施工性や経済性、維持管理性も踏まえて整備の実現性を探る。
 「区部における都市計画道路調査委託(その2)」として、2月3日開札の希望制指名競争入札を経て業務を委託する。年度内に成果を得て地元協議や新たな道路計画の絞り込みに備える。

提供:建通新聞社