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福島建設工業新聞社
2017/02/01

【福島】小名浜東港第2岸壁を大水深化/港湾計画改訂へ

 小名浜港における10〜15年先の開発・利用方針などを定めた港湾計画の改訂案が30日、県地方港湾審議会で了承された。東港、大剣、藤原ふ頭各地区での岸壁の計画変更、整備や埋立造成による用地の拡張などが内容。東港は石炭取扱量の増加に対応するため、第1岸壁に続き第2岸壁も大水深化、大剣・藤原ふ頭地区では岸壁の再編などを位置付けている。審議会は31日、計画の改訂を知事に答申した。改訂計画は、国の交通政策審議会港湾分科会の審議を経て、3月末にも公示になる見通しだ。
 港湾計画の改訂は15年以来。この間、計画の一部変更などで対応してきたが、震災後の社会経済情勢の変化などに伴って今回、目標年次や取扱貨物量などの変更を伴う計画改訂を行う。
 昨年12月には、20年から30年程度先を見通した、小名浜港の将来目標や長期的な港湾整備の方向性を示した「長期構想」を初めて策定しており、今回の改訂計画は、長期構想から短中期的な施策を切り出して具体的に位置付けたものになる。
 目標年次は、現計画の「30年代前半」から「40年代前半」に改める。
 取扱貨物量は26年度実績比750万d増の2540万dと設定。IGCC(石炭ガス化複合発電)発電所やバイオマス発電所の新設などにより、石炭が約615万d増の1600万d、木材チップが約90万d増の94万dを想定する。
 長期構想で示した「地域産業やエネルギー供給を支える物流拠点」「地域の賑わいや観光振興を支える交流拠点」「災害時に市民生活や企業活動を支える防災拠点」の3つの方向性に対応。港湾計画の方針として@国際バルク戦略港湾として、東港地区における国際物流ターミナル機能の強化Aコンテナターミナル機能の強化B身近な親水空間の提供や、クルーズ客船需要、海洋性レクリエーション需要に対応した魅力ある多様な親水空間の創出C地域防災計画に基づく緊急物資輸送ルートの確保や、港湾BCPに基づく実施体制の確立│を定めた。