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西日本建設新聞社
2017/02/01

【熊本】県北建設企業ら竹ビジネス 2年目売上30億円目指す

 里山の自然を守ろうと竹を総合利活用するバンブーフロンティア事業に取り組む津留建設(南関町)・津留克也社長、マルコ建設(玉名市)・山田浩之社長、シアーズホーム(熊本市)・丸本文紀社長らは1月30日、県庁で記者会見を行い、事業概要を説明した。会見で山田社長は「日本初の竹産業ビジネスがスタートする」と強調。竹を活用した建材「ナンカンボード」と「バンウッド」を主力商品にした営業展開に自信を見せた。
 この事業は、これまで工業化されなかった竹にスポットをあて、高付加価値な製品を開発するとともにエネルギーなどへの総合利活用を実現したことがポイント。具体的には、竹をチップ化・繊維化し圧縮したものをパーティクルボードや高密度圧縮ブロック材にして建築用建材として販売する。残った幹材・枝葉はバイオマスエネルギーに使う。1本の竹を100%活用できるという。
 会見には、それぞれが代表を務めるバンブーフロンティア、バンブーマテリアル、バンブーエナジーの関係者や南関町の佐藤安彦町長、融資を担当する熊本銀行の竹下英頭取、福岡銀行の川波弘常務執行役員らが出席。会見前には、蒲島郁夫知事を表敬訪問し、事業概要や竹による経済効果などを語った。
 説明した山田社長は「竹の調達の問題、竹を材料とした製品の課題、バイオマス燃料としての課題―の三つの課題をクリアーして事業化に踏み切った。年間、ナンカンボードを4万立方b、バンウッドを6600立方b生産し、2年目売上30億円を目指している」と述べ、竹を調達するため2〜3月に説明会を開催し、4月にも協議会を立ち上げることを報告した。
 会見では「竹収集にこの事業の成否がかかっている。建設業が多く参入できるよう竹の調達システムを作って行きたい」(津留社長)、「我が社で住宅に使えるか精査した結果、これまでの建材より商品も良く安い。何より環境問題、地方創生を考える上でも全てにおいて自分の考えと合致している」(丸本社長)と意気込みを話した。

提供:西日本建設新聞社
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