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北陸工業新聞社
2017/02/13

【富山】女性活躍へ環境整備を/建築業男女共同参画でシンポ/建築学会北陸

 日本建築学会北陸支部(白山徹支部長)は9日、シンポジウム「建築業界における男女共同参画のいま〜富山版」を、富山市の富山県民会館で開催した。
 男女共同参画に取り組んでいる建築学会、建築企業、行政、教育機関の関係者約20人が参加し、各団体の活動内容や課題、展望を報告。冒頭、白山支部長が「男女共同参画の推進事業は各支部で行っているが、北陸支部では初めて。今回は社会人を念頭にお話しをいただき、参考にしたい。17年度以降は学生も入ったものとして進めていく」とあいさつした。
 学会理事の寺田宏清水建設執行役員は、会員の女性比率が全体で14・2%、20代で26・8%と説明。「今後の建築界の担い手を想定すると男女共同参画は重要な課題と捉え、全国支部へ展開している。17年度には女性ネットワーク全国大会を開く」と認識の拡大に努めていき、「産・官・学にわたる組織であり、学会らしいテーマを設定し、学生会員を含めたビジョンを定めていく」との方針を示した。
 県内建築企業からは、近藤建設の近藤裕世社長が県建設業協会のアンケート調査や取り組みを紹介。「女性技術者が増えれば、業界のイメージアップにもつながる」と指摘し、今後の課題として建設現場の環境整備や職場の意識改革を挙げた。「男性と同じように期待して、育てる機会を与えて鍛える」との言葉を紹介した上で、「女性活躍に向けて必要なのは、期待、機会、鍛えるの3K」と強調した。高野二朗タカノホーム社長は、同社の出産・育児支援などを取り上げ、「相談しやすい環境をつくり、様々な状況で働く機会の提供体制を整えていきたい」と述べた。
 県建築士会女性委員会の水木和代委員長は、「女性会員比率は11・2%。全国で4番目に高く、女性建築士は増えている」と報告。稲田真理県高岡土木センター建築課係長は女性技術職員の働き方、大氏正嗣富山大学芸術文化学部教授は造形建築科学コースの就職動向について説明した。
 引き続きパネルディスカッションが行われた。

hokuriku