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建通新聞社(静岡)
2017/02/20

【静岡】静岡県静岡市 リニアのアセス意見書を知事に提出

 静岡市は、JR東海から受け取った中央新幹線(リニア)の環境影響評価書に基づく事後調査報告書に対する市長意見を、静岡県知事に提出した。JR側が示した導水路トンネルや工事用トンネル区間周辺の地下水への影響に配慮した措置を講じることや、自然由来の重金属等含有土が確認された場合の適切な報告や措置を取ることを求めた。
 工事用トンネルを掘削した場合、毎秒2dの水量が山梨側に流れ落ちる。これを解決するために導水路トンネルの敷設が計画されているが、この途中区間で沢枯れの懸念があるため、トンネル湧水全量を減水地付近に戻すことを求めている。
 また、工事用トンネル、導水路トンネルの掘削時に自然由来の重金属等含有土が確認された場合、市と協議して汚染物質が拡散しないよう対策を講じることを求めている。
 工事用トンネルは、詳細ルートは未定だが、本線から西俣柳島まで直線距離で約4`をNATM工法で掘削し、坑内に高圧電線を敷設する予定でいる。内空断面積は約50平方b、幅約10b、高さ約6・5b。
 導水路トンネルも詳細ルートは未定だが、直線距離で全約11`となる。このうち西俣柳島から千石までの直線距離で約3`をNATM工法で、千石から椹島(さわらじま)までの直線距離で約8`をTBM工法で掘削する。NATM掘削は内空断面積約20平方b、幅約5b、高さ約4・5bで、TBM掘削は内空断面積10平方b、直径3・5b。工事には約7年間を要するとみられる。
 同意見書を受けた静岡県は、7日に行われた環境保全連絡会議での意見と先頃まで実施していたパブリックコメントとを合わせて、環境影響評価会に諮り、県知事意見のとりまとめを急ぐ。


提供:建通新聞社
(2017/2/20)

建通新聞社 静岡支社