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建通新聞社(東京)
2017/02/22

【東京】都 新労務単価の適用開始

 東京都は新たな公共工事設計労務単価の適用を開始した。2月20日以降に公表する案件に新労務単価を適用して予定価格を設定し、既に公表している案件についても予定価格を修正する。対応が間に合わない場合には受注者からの申請に応じて新単価で予定価格を積算し直し、入札時の落札率を乗じた金額で契約変更できるよう特例措置を講じる。契約済みの工事でも一定の条件を満たした案件にはインフレスライド条項の適用を認める。
 国土交通省は2月10日、「3月から適用する公共工事設計労務単価」を発表。全国全職種(48職種)の平均は前年度比3・4%増の1万8078円(伸び率は単純平均、金額は加重平均)となり、2012年度の改訂から6年連続で上昇した。都内でも前年度に比べ全職種平均で1・6%アップしている。国は新労務単価の早期適用を各都道府県に要請しており、都もこの対応を踏まえて速やかに新労務単価を反映させる。
 今後公表する工事案件については新労務単価を適用して予定価格を設定する。旧価格で積算し、既に公表(公告)している案件は予定価格を修正する。
 既に指名や資格確認結果を通知しているなど予定価格の修正が間に合わない場合は特例措置で対応する。受注者からの申請に基づき、都が新単価で予定価格を積算し直し、入札時の落札率を乗じた金額で契約変更できるようにする。
 2月28日以前に契約したものの3月1日時点で着工していない工事ではインフレスライド条項を適用できるようにする。
 新労務単価を反映して予定価格を設定した工事は当面の間、公表段階でそのことを明記し、公表後に予定価格を修正した案件は指名通知や見積もり合わせ通知、資格確認結果通知で知らせる。
 この運用に併せ、都は受注者に対して、下請け企業との間で締結している請負契約額の見直しとともに、技能労働者の賃金水準の引き上げ、法定福利費相当額を適切に含めた額での下請け契約をするよう要請する。

提供:建通新聞社