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日本工業経済新聞社(山梨)
2017/02/22

【山梨】黒橋修繕に1・2億 甲州市の予算案は維持へ転換

 甲州市は21日、2017年度当初予算案の記者発表を行った。合併による財政優遇の終焉など財政運営は厳しいとして、田辺篤市長は「身の丈に合った財政規模。公共施設は、整備から維持への転換を推進した編成」と述べ、駅前周辺整備や黒橋耐震修繕をはじめ、消防団詰所建設、学校施設整備計画策定などを主要な事業として挙げた。
 総額163億8000万円とした一般会計予算案は、前年度当初比5・0%(8億6800万円)の減とする緊縮編成。社会資本整備は、老朽化対策を優先するなど維持への転換を図るとしており、普通建設事業費も同比31・8%のマイナスとなっている。
 新規事業としての予算計上は、駅前周辺整備や長寿命化計画による黒橋耐震修繕、歴史まちづくり計画など。
 市内にあるJR3駅周辺では、それぞれの地域特性を生かしたかたちでの整備を考えており、塩山駅および勝沼ぶどう郷駅に関しては全体整備計画策定を、甲斐大和駅については実施設計を行う計画。事業費に1976万円を計上している。
 勝沼町菱山の黒橋(L20・6m×W8・9m)修繕は橋梁長寿命化計画により実施するもので、事業費1億2000万円を対応。中央本線に架かるためJR側との協議も必要となり、2カ年にわたる事業となるもよう。
 歴史まちづくりは、歴史的風致維持向上計画の推進に向け、重要文化財の旧高野家住宅美装化、国指定史跡の勝沼氏館跡再整備、重伝建の上条集落防災計画策定を進める計画で3884万円を予算化している。
 基盤整備では市道上於曽81号線歩道の段差を改修するとして3110万円を、16年度当初に用地費を対応して継続となる消防団詰所建設事業には7469万円を盛っている。詰所は18年度までに3カ所で建設する予定で、新年度は、統合する奥野田分団第1部の建設と同第2部の設計、塩山分団第3部の設計費用に充てるとしている。
 幹線支線の管渠布設事業費に1億5974万円を盛った下水道特別会計は総額14億3829万円(前年度当初比0・4%増)、施設整備事業に5億583万円を組んだ簡易水道特別会計は総額10億658万円(同比22・9%増)となり、一般会計に13特別会計(合計115億9315万円は2・4%増)を加えた全会計総計は、前年度比2・1%マイナスとなっている。