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建通新聞社四国
2017/02/28

【徳島】徳島市の新ホール 候補地選定を5月に

 徳島市は、新町西地区市街地再開発事業の中核施設となっていた音楽・芸術ホールに代わる新たなホールの整備について、3月から建設候補地の調査・検討を開始する。同月内には検討会議を開催し協議を進め、5月にも建設候補地を選定する考え。2017年度当初予算案には事業費865万円を計上しており、新ホールの建設候補地に係る調査の他、基本構想の策定を進めることにしている。
 21日の市議会まちづくり対策特別委員会で市が説明した。市はすでに候補地として市文化センター敷地(徳島町城内1)、JR徳島駅西側駐車場(寺島本町西1)、旧動物園跡地(中徳島町2)の3カ所の中から最適地を検討していくことを表明している。今後は各候補地について、敷地の状況や周辺環境、交通アクセスなど、諸条件やメリット・デメリットの整理を行うとともに、敷地に合わせたホール機能の適格性確認などを行い、外部の有識者で構成する検討会議で意見・評価をもらうことにしている。
 建設候補地は@市内中心部に位置し、比較的交通アクセスが良いA市有地または土地利用が可能な用地B文化センターと同程度の敷地面積−といった条件を満たしているとして市内部で抽出した。各敷地面積は文化センター敷地が約4538平方b、徳島駅西側駐車場が4866平方b、旧動物園跡地が1万8879平方bとなっている。文化センター敷地と旧動物園跡地は市有地で、徳島駅西側駐車場はJR四国などが所有する民有地となっている。
 新ホールの建設候補地については、昨年11月の市音楽・芸術ホール整備推進有識者会議(委員長・山中英生徳島大学教授)からの提言を踏まえ、遠藤彰良市長が今年のできるだけ早い時期に建設候補地の選定を行い、民間活力の導入など、効果的・効率的かつ迅速な整備に取り組む考えを示していた。
 新ホールの有識者会議での提言では、公共交通機関によるアクセスが可能で、最寄り駅などから徒歩による来館が可能となる中心市街地への早急な建設地確保を促し、1800〜2000席程度のホールと200〜300席または500席規模の小ホールを検討するよう求めていた。
 また、整備に当たっては、設計・工事期間を短縮できる点などから、民間活力を利用したPFIやPPP方式を視野に入れた検討を進めるべきとし、17年度に建設候補地の選定と基本構想・基本計画の見直しを行えた場合、23年度に開館が可能というプロセス案を示している。
 なお、市議会の特別委員会では、委員から候補地3カ所について、敷地の狭さや中心市街地から離れているといった指摘、新町西地区への整備の可能性についての確認などがあった。市はそれぞれの敷地で十分に対応はできるとした他、新町西地区にホールは造らない方針を改めて示している。

提供:建通新聞社