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建設新聞社(長崎)
2017/03/01

【長崎】出島表門橋架設 最新技術を駆使し景観に溶け込む

長崎の造船技術≠駆使
形鋼を使わず鋼板からビルドアップ架設の状況(県庁側から)
 出島表門橋が2月27日に架設された。当日は見学スペースが設けられた出島だけで約2000人が入場。出島周辺にも多くの人だかりができ、550dクレーンによる橋長38・52b、幅員4・39bの鋼橋の架設作業を見守った。
 出島表門橋は主桁と高欄を一枚の鋼板から切り出し、桁には多数の開口部が設けられた。ハイパープラズマ切断と高い技術力がなければ不可能な長崎の造船技術≠存分に活かしたものだ。
 桁と高欄の一体化により、現地作業が減り効率化・安全性が高まるとともに、錆の原因になる接合部が減り耐久性も高まる。製作は、大島・久保JVが2016年4月に着手。特殊な構造・デザインのため、実物大のモックアップ(一部)を作成し、慎重に進められた。
 椛蜩造船所鉄構部の松山善博工事課長は、桁への開口部設置とともに「アングルなどの形鋼を使わず、すべてを鋼板から切り出してビルドアップした」ことに触れ、「鉄が(切断や溶接の)熱で歪まないよう工夫した」と振り返る。
 大島工場で製作・塗装された橋桁は水辺の森まで曳航された後、深夜に多軸車で出島対岸まで運搬。架設当日は、DEJIMA BASE(ネイ&パートナーズジャパン渡邉竜一氏インタビュー参照)の企画・主催で『架けるを、楽しむ』と題したイベントを実施(協力=長崎市、大島・久保JV、谷川建設)。出島が無料開放され、見学スペースやDJブースが設けられた。さらに、文明堂総本店や出島珈琲、大島酒造の協賛によってカステラやコーヒー、さんざしジュースを無料で配布。多くの市民が楽しみながら新たな橋が架かる過程を堪能した。
 表門橋は今後、支承や木床版、手すり、LED照明工といった現地での作業が進められる。並行して、対岸護岸への中島川公園の整備などを進め、ことし11月の全体完成を目指している。深夜 長崎市内を多軸車で移動する橋桁
多軸車から吊上げられる橋桁架設の状況(出島側から)ksrogo