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新建新聞社
2017/03/06

【長野】県林業センター 100年カラマツ利用技術開発施設

設計3月中に発注、工事17年度
 長野県林務部は、「100年カラマツ利用技術開発事業」について発注準備を進めている。塩尻市にある県林業総合センター(片丘狐久保5739)内に開発施設をつくるもので、3月中には設計業務委託を発注し、年度を越しての設計完了を待って工事発注する予定。発注業務は同センター管理部が行う。
 県林業総合センター内に大径化(直径30cm以上)した木材の試験研究施設を整備し、「信州カラマツ等の新製品」開発と「優良種苗生産の技術」を確立する狙い。信州発の新製品開発を促進するとして11月補正予算に3億833.3万円を計上。内閣府の「地方創成拠点整備事業交付金」を活用して実施する。
 11月補正の3億833.3万円は、◇建屋(新築2棟、増築1棟、テント3棟)1億2706.4万円◇木材加工機械等(多軸モルダー、製材機など)1億2641.4万円◇試験装置(長期荷重、促進劣化、曲げ、壁試験)5287.5万円◇苗木の試験施設(ミスト・温度調節室)198万円―という内訳。
 計画建物は新築5棟のほか大部屋の中に小部屋2棟をつくる。規模は新築5棟が◇S+W造1F延べ342u◇S造1F延べ198u◇W造1F延べ43u◇W造1F延べ44u◇S造1F延べ26u―。大部屋の中につくる小部屋は◇W造1F10u×2棟―となっている。
 カラマツ材は強度があり、梁・桁材として打ってつけだが、現在9割がカナダや北欧からの輸入材を利用。これまで日本では柱材を作ることに重点を置いていた。
 長野県林務部では、カラマツが安定供給できるのは北海道、長野、岩手、山梨、群馬くらいで、中でも直径30cm以上の材が供給できるのは「長野が先頭を走る」とし、「信州型接着重ね梁」の認証を受け販路拡大につなげたい考え。

提供:新建新聞社