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北陸工業新聞社
2017/03/30

【福井】16世紀後半の木材を使用/丸岡城調査研究委員会が会見/坂井市

 坂井市はこのほど、16年度の丸岡城国宝化推進室の調査成果報告を実施し、丸岡城調査研究委員会から吉田純一会長と村田健一委員が出席、記者会見を行い詳しく説明した。
 会見では、15年度より行ってきた丸岡城天守の建築年代を明らかにするための、C14放射性炭素年代測定法と年輪年代測定法に基づく建築部材の年代調査や、建築類例調査についての一定の成果が報告された。
 従来、丸岡城天守は天正4年(1576年)に建てられたとされているが、柱や梁などの構造材を測定したところ、16世紀後半を含む時期に伐採された木材が使用されているというデータが得られた。
 年代幅が大きいため、引き続き様々な観点から年代を絞り込んでいく必要があるとし、17年度も建物の構造や技法の他、石垣、文献などの総合的な調査を進めていくとしている。
 その他、現在坂井市内の民家に移設された平屋の不明門が、48年の地震で倒壊する前は2階建てであったこと、天守と同じ木材の使用が判明した結果、同じ時期に建てられたことや、天守に金箔が押された木製の鯱が設置されていたことなどの報告がなされた。

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