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北陸工業新聞社
2017/04/01

【福井】榊間興業がアスフリークに/お値段以上の仕上がりを追求/「現場が営業」スタイルで顧客拡大/榊間俊午代表取締役/新社名が描かれている重機倉庫

 土木一式・舗装工事の榊間興業(敦賀市和久野2号24―1 榊間俊午代表取締役)は1日、社名をアスフリーク(AS・freak)に改称した。舗装工事の経験豊富な従業員が「お値段以上の仕上がり」をモットーに、県内大手をはじめとする数多くの建設会社から高い評価を受け、順調に売り上げを伸ばしている。「現場が営業」のスタイルで顧客を増やし続ける榊間社長に社名変更の経緯や今後の抱負など話を伺った。

 仲間数人で興した重機オペレーターのリース会社が設立のきっかけ。「気心の知れた仲間に支えられ、少しずつ舗装を覚えて生計を立てていた。当時はプレハブ小屋に事務所を構える程度で、中古のユンボとローラーしか持っていなかった」と苦悩の日々を振り返る。協力関係にあった建設会社からの独立や役員の引き抜きなど、会社存続の危機に直面する時もあったが、舗装が大好きな従業員による真心を込めた丁寧な仕事ぶりが県内大手建設会社の目に止まってからは、多くの工事を任せられるようになった。「重機修理に加え、会計事務所の勤務経験者が入社し、重機のメンテナンスと経理面で大変助けられた」と従業員に感謝の気持ちを表す。
 新社名はアスファルト舗装を意味する「AS」とマニアなどを意味する「freak」を掛け合わせた造語。現場で楽しく一生懸命に働く従業員の姿を見て、榊間社長自らが「舗装大好き集団」という意味を込めて命名した。「旧社名に拘りもあったが、次代を担う若者に親しみやすいネーミングにしたかった」と語る。そして、この機会に、アスファルトフィニッシャー2台を入れ替え、さらなる高みを目指していく。「従業員は19人しかいないが、新しい『仲間』も加わった。もっと若い人材が増えてくれば他の事業にも取り組みたい」と意欲を示す。
 創業当初からの努力と苦労は、丁寧な仕事と美しい仕上がりに表れている。時間の無駄をなくし作業効率を上げるため、従業員全員に大型免許等の資格を取得させ、誰でも重機を運転操作できる体制を構築した。「従業員が現場での仕事を把握し、一日の作業の中で時間と手間をかけ、顧客の要望プラスアルファの仕上がりを追求している」と話す。さらに、従業員がフル稼働で作業することで工期短縮も図られていることが評判を呼び、本社のある嶺南地区をはじめ、嶺北地区からも引き合いが来るという。「褒められた時が一番嬉しいし、大変励みになる。すると従業員は次の仕事もひと手間をかけようと熱が入る。この繰り返しが丁寧な仕上がりと仕事意欲向上の相乗効果につながっている」と顧客満足度向上と出来栄えが営業活動との考えを示す。
 昨今の建設資材高騰などを受け、発注者はより安い金額で業者を選ぶようになった。「時には厳しい見積もり額を提示されるが、値段相応では次の仕事は来ない」と努力を惜しまない。その上で「舗装は値段も仕上がりも真心も全てにおいて勝ち負けがある。従業員一同、これからも真剣勝負で頑張っていきたい」と決意を新たにする。

hokuriku