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西日本建設新聞社
2017/04/19

【熊本】石井国交相「平成32年度の全線開通へ」 北側復旧ルートと阿蘇大橋ルート

 石井啓一国土交通相は16日、国道57号北側復旧ルート(阿蘇市〜大津町)と、国道325号阿蘇大橋ルート(南阿蘇村)について、いずれも平成32年度の全線開通を目指す考えを明らかにした。両ルートの計画決定以降、供用時期が正式に示されたのは初めて。現地の復旧状況等を視察した石井国交相は「工事受注者の技術提案を踏まえ、工程を精査した結果」と開通目標の設定を記者団に説明した。
 北側復旧ルートは、阿蘇大橋地区の大規模斜面崩壊により通行不能となった国道57号の新ルート。阿蘇市赤水から大津町引水に至る約13`で、区間内には外輪山を貫く延長3659bの二重峠トンネルが計画されている。
 昨年11月から工事用道路などの整備が始まり、先月には、トンネル本体の工事契約を安藤ハザマ・丸昭地域JV(阿蘇工区)、清水・福田・松下地域JV(大津工区)と締結。仮設備、進入路など準備が整い次第掘削に入る予定だ。 
 一方、阿蘇大橋ルートは、崩落した阿蘇大橋の下流約600bに新橋を建設して国道57号と国道325号の交通を回復させる。全体延長約1`のうち、新たな阿蘇大橋の長さは345b。先月、橋の施工業者を大成・IHIインフラ・八方地域維持型JVに決定した。同省によると、すでに準備工事が進んでおり、今後、57号から阿蘇大橋に続くアプローチ橋や、325号側の土工部も順次発注して復旧工事を進めていく。
 この日石井国交相は、両ルートのほか、白川や南阿蘇鉄道、阿蘇大橋地区斜面対策なども視察した。「インフラの復旧は、住民や地元建設業などの協力で相当なスピードで進捗している。一日も早い復旧に向けて、引き続き政府、国土交通省全力で取り組んでいきたい」と語った。

提供:西日本建設新聞社
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