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建設経済新聞社
2017/04/27

【京都】北消防署移転の大宮交通公園 再整備の方向性案固まる

 京都市は26日、北区の大宮交通公園の再整備に向けた方向性(案)を明らかにした。28日からパブリックコメントで市民意見の募集を始め、6月2日まで意見を受け付ける。その後、6月頃の京都市都市緑化審議会大宮交通公園のあり方検討部会への報告を経て、7月頃に緑化審議会から答申の予定。
 大宮交通公園は、舗装やゴーカートなどの老朽化が進むとともに、ゴーカートや交通教室などの利用者数も低下している状況。そうした中、33年度に北消防署が公園内に移転する方針が決定。公園形状や御土居などの配置、大型の緊急車両の出入りを考慮し、二車線道路の船岡東通沿いの公園北東部を移転先に選定した。公園面積は15%弱(約3000u)減少するが、防災機能が強化される。
 市は北消防署の移転を機に、残る公園敷地もあわせて再整備し、公園全体としての機能強化を図る。
 再整備に向けた方向性の案によると、公園中央部・南東部は交通学習ゾーンとし、時代に合った新たな交通学習施設として整備する。
 公園北西部・南西部はすこやかゾーンとし、高低差のある地形を生かした貴重な緑のオープンスペース、遊具や回遊性のある園路等を設置し、子どもから高齢者まで楽しめる自由広場とする。
 公園南部は御土居ゾーンとし、歴史的な価値を有する御土居を生かした広場とする。
 公園北東部は防災機能強化ゾーン(北消防署移転先)とし、公園と消防署を一体化し、広域避難場所としての防災機能を強化(防災トイレの設置や防災教育の充実等)。
 各ゾーンを結び、公園利用者の回遊性を確保する構造とする。
      ◇
 大宮交通公園(北区大宮西脇台町17/敷地面積2万1338・93u)は北消防署から直線距離で約700mに位置する。
 現在の北消防署(北区紫竹下緑町87)はRC造2階建、延1136u(延852uで昭和33年に完成。昭和55年に284uを増築)。8年に耐震改修を実施したが、主体構造の建設から58年が経過し、老朽化が著しく長寿命化を図ることが困難な状況。敷地は第一種低層住居専用地域の規制を受けるため、現地建替えは難しい状況。
 大宮交通公園は都市公園のため、北消防署が移転するにあたり都市計画変更の手続きが必要になる。今後の予定スケジュールによると、29〜30年度に都市計画審議会、基本設計、環境影響評価(アセスメント)、実施設計を進める。その後、31〜32年度に整備工事を行い、33年4月の完成を目指す。
 消防局は、29年度当初予算に北消防署移転整備として5500万円を計上。環境アセスに係る報告書をまとめるとともに、地質調査と基本設計及び実施設計に着手する考え。
 29年度発注見通しによると、大宮交通公園あり方検討業務委託を第2四半期に発注する予定。概算額区分は250万円超1000万円未満。