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北陸工業新聞社
2017/05/08

【石川】能登町長/持木一茂氏/4期目スタート、庁舎建設本格化/特例債など33億円、20年1月開庁へ/小木観光Cは来年度完成目指す

 能登町長選で新人との一騎打ちを制し、4選を果たした持木一茂氏。新任期がスタートして1カ月余りが経過した。今年度は庁舎建設工事が本格化する。「人口減少問題や第1次産業の振興などにも行政としてしっかりと取り組んでいく」と話す持木氏に今後のビジョンを聞いた。

 「分庁方式」から能都庁舎のある宇出津地区に本庁を置く「本庁・支所方式」へ移行することが決まり、のと鉄道旧宇出津駅周辺に新庁舎を建設する。「財源は合併特例債で18億円、緊急防災・減災事業債で15億円の計33億円を予定している。有利な借り入れ制度を使えるチャンスは今しかない」と合併後の町の懸案事項となっていた事業に最優先で取り組む。
 現在、工事費などを6月の町議会に計上する方向で準備を進めている。観光・地域交流センター「コンセールのと」に隣接する新庁舎は、20年1月の開庁を目指している。「町民の皆さんが利用しやすい雰囲気となるよう、町民ギャラリーのような作品展示のスペースなども設け、親しみの持てる施設にしたい」と熱を込める。
 新庁舎に並行して内浦、柳田庁舎を総合支所として建て替える。「(支所整備には)新庁舎建設基金を使う。現在、10億円を積み立てている」と両施設合わせ11億円程度掛かる事業の財源見通しも立った。今後、整備計画の取りまとめを急ぐ。
 地域の観光振興事業では、小木地区で『イカのまち』を広くPRする拠点として観光交流センター整備を計画している。「せっかく建てても誰も訪れなければ意味がない。良い景観で、遊覧船も使える。スピード感を持って建設し、18年度中には何とか完成させたい」
 宇出津港では3月、水産物鮮度保持・加工処理施設が完成し、4月から稼働した。隣接する開発用地では、魚を食べたりできる飲食・物販施設も構想している。「将来的には市場も持っていきたいと考えている。もっと漁協と話を詰めていく必要がある」と水産業の活性化へ次なる一手を模索する。
 定住促進へ向けた施策では、宇出津、松波、小木の3地区に民間事業者が建てた共同住宅を借り上げて入居者に転貸する「借上町営住宅」を設けた。「県内では初めての取り組み。柳田の方でも要望がある。今後の需要を見ながら検討していきたい」と考えている。
 企業誘致が難しい現状の中、大学など教育機関と連携した取り組みを通じて、地域のにぎわい創出につなげようと知恵を絞る。今後、九十九湾では旧ホテル跡を活用し、金大の「海洋教育研究施設」を整備する。「教職員、学生以外に、県外から研究者が来る可能性もある」と人口増加に期待感を示す。
 松波、小木の2中学校の統廃合や、重複した公共施設のスリム化といった課題も残る。「不便でも愛着ある土地に暮らし続ける人たちがいる。いかにこうした人たちを支援していけるかが大事」と地域に根ざしたまちづくりを進める決意だ。

もちき・かずしげ 岐阜歯科大(現朝日大)卒。99年から旧能都町長を2期務め、能都、内浦、柳田の2町1村合併後の05年から能登町長に就く。61歳。

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