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建通新聞社(東京)
2017/05/16

【東京】小池知事 入契制度改革で建設関係団体ヒア

 東京都の小池百合子知事は5月15日、入札契約制度改革の試行開始に先立ち、東京建設業協会や東京都中小建設業協会など建設関係10団体の代表者らへのヒアリングを実施した。1者入札の中止による事業の遅れや低価格入札の多発などを危惧する声に対し、小池知事は「公共工事が安かろう悪かろうとなってはならない。下請けへのしわ寄せがないようにすることは当然だ。品質の確保と人材の確保・育成にも配慮していく」と述べた上で、新たな制度に対する建設業界の理解と協力を求めた。
 15日に参加したのは、日本建設業連合会関東支部▽東京建設業協会▽東京空調衛生工業会▽東京電業協会▽東京都中小建設業協会▽三多摩建設業連合会▽東京建物解体協会▽東京都防水工事業協会▽東京都電設協会▽東京都電気工事工業組合―の10団体。
 日建連関東支部は、担い手の確保・育成や建設業の働き方改革など業界全体で進めている取り組みの内容を説明。今後も責任と自覚を持ってインフラ整備に協力していくとの姿勢を示した上で、積算に必要な情報の適切な公表や、災害復旧工事などへの1者入札中止の適用除外、再公告時の適切な工期設定などを要望した。
 東京建設業協会は「会員からは戸惑いの声が寄せられている。応札意欲の減退、赤字覚悟の受注競争など、中小建設業の経営基盤の弱体化を危惧している」と新たな制度に対する会員の声を説明。中長期的な担い手の確保・育成や、災害協定に基づく支援体制の維持などに配慮した制度設計と運用を求めた。
 東京空調衛生工業会は、今回の改正を「おおむね良いものだと考えている」と述べる一方、「1者入札の中止で工事の遅れが懸念される。そもそもなぜ1者しか応札がないのか。技術者の不足、採算などその理由を発注者側がいま一度考えてほしい」と注文した。
 東京都中小建設業協会と三多摩建設業連合会は「中小建設業者は大きな不安を持っている。担い手3法を無視した低価格受注への誘導につながりかねない」と新たな制度への危機感を表明。「最低制限価格の撤廃は行き過ぎた価格競争を助長する。JV結成義務の撤廃により実質的に入札参加機会も減る」と指摘し、中小建設業者への十分な配慮と再考を求めた。
 小池知事は「社会基盤整備に対する建設業の役割や、担い手の確保・育成の必要性は理解している」と述べるとともに、「業界の皆さんの声を反映しながらよりよい制度としていきたい。ベストな方法はないが、よりベストなものに近付けたい」と答えた。

提供:建通新聞社