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建設経済新聞社
2017/05/17

【京都】四宮川の総合流域防災事業 全体事業費は51億2000万円

 京都府京都土木事務所は、京都市山科区四ノ宮付近の四宮川で総合流域防災事業に新規着手する。全体事業費は51億2000万円を見込む。
 25年台風18号の集中豪雨で山科川流域の四宮川が氾濫し、床上34戸、床下53戸の浸水被害が発生した。
 府は、25年台風18号被害を踏まえ、宇治川圏域河川整備計画に四宮川ととともに安祥寺川を追加。府市協調の取り組みで山科区内の河川改修を役割分担で実施する。京都府が四宮川、京都市が安祥寺川の改修を進める。
 府は25年台風18号と同規模の出水に対し、人家浸水被害の解消を図る。
 河川整備計画によると、四宮川は河床掘削し河道断面を拡大する計画。現河川幅と概ね同じ約4m〜6mでの改修を基本とする。四宮川の改修に合わせ、山科川の流下能力不足区間の断面拡大も行う。縦断形状は下流の山科川との整合を図る。横断形状は、ほぼ全川にわたり家屋が連坦しており河道拡幅が難しいため、矢板構造による護岸とし、河床を切り下げて河道を拡大する。矢板護岸は化粧パネル等で矢板が露出しないようにし、河川用地の余地を活用して親水空間を創出する方針。
 計画対象区間は山科川への合流点から一級河川起点まで延長約2000m(JR東海道本線との並行区間除く)と山科川の四宮川合流点から下流約300mの計2300m。1/10対応時の整備方法は河道を掘り下げて断面を拡大する。
 京都土木事務所は、28年度に四宮川河川企画調査業務を日本工営で実施した。
 29年度は3000万円(国費1500万円)の事業費を充て、測量、土質調査を進める。