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北海道建設新聞社
2017/05/24

【北海道】札幌の投資用ホテル期待利回りが過去最低水準に−日本不動産研究所 

 日本不動産研究所は23日、2017年4月時点の不動産投資家調査結果を発表した。札幌に関しては投資用の宿泊特化型ホテルの期待利回りが前回調査(2016年10月)を0.2ポイント下回る5.8%で、1999年の調査開始以来最も低い水準となった。東京をはじめとする他の主要都市でも低下傾向が見られ、20年開催の東京五輪招致決定を契機としたホテル投資市場の活発な動きが全国的に続いている。
 アセット・マネージャー、アレンジャー、開発業(デベロッパー)、生命保険、商業銀行・レンダー、投資銀行、年金基金、不動産賃貸など202社にアンケートし、150社から回答を得た。回収率は74.3%。
 札幌における投資用不動産利回りの動向を見ると、宿泊特化型ホテルは、09年の7.5%をピークに減少を続け、今回調査で5%台となった。東京、大阪、名古屋、福岡、那覇など主要8都市と比べると、札幌は名古屋の5.6%に次いで6番目に低い水準となった。
 札幌駅前通のオフィスビルに関しては前回と変わらず6%にとどまっている。賃貸住宅1棟(ワンルームタイプ)も6%と横ばいだった。
 商業店舗は、都心型高級専門店が0.1ポイント低下の5.8%、郊外型ショッピングセンターは増減なしの6.8%となった。
 今回の調査結果について日本不動産研究所北海道支社は、札幌のオフィスビルが07年10月期の5.7%から最低水準を更新していないと指摘。賃料が当時の水準まで回復していないことが要因だとみている。