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建設経済新聞社
2017/05/25

【京都】第一市場新水産棟は来秋着工 延約4万1400u、概算170億円

 京都市は24日、京都市中央卸売市場第一市場の新水産棟整備に係る基本設計を明らかにした。
 新水産棟はS造及びSRC造3階建(塔屋2階建)、延約4万1400u(建築面積約2万8800u)。建物高さは約21m。概算事業費は約170億円。
 改善ポイントによると、外壁を設置し外部からの虫や小動物の侵入を阻止する。入荷動線を西側、出荷動線を東側に分離し、動線の交錯を回避する。仲卸店舗を対面に配置し、買出人動線を一本化することで商いの活性化を図る。
 水産エリアは約2万0200u(▽卸売場約4800u▽仲卸売場1階約1万2700u及び3階約1600u[ピッキングエリア含む]▽活魚スペース等約1100u[新水産棟内に集約])、綜合エリアは約1000u[新水産棟内に集約]。新機能のトラックバースが1階約4300u及び3階約700u、見学者用通路が2階約900u(通路距離約260m)、ガイダンスルーム約50uとなる。
 フロア構成は、1階にエントランスホール、活魚スペース、仲卸売場、卸売場(鮮魚)、卸売場(塩干)、綜合店舗、手洗・足洗室、冷蔵庫、製氷機などを配置。2階に仲卸店舗(事務所等に使用)、見学者用通路など配置、3階に荷捌きスペース、プロムナード、駐車場、太陽光パネルなどを配置する。屋上階は駐車場、太陽光パネルを配置する。3階に買出人駐車場からアクセスするエレベーター、3階の出荷用トラックバースにつながる物流用エレベーターを設置する。
 新千本通に施設のエントランスや入荷用トラックバース(荷卸しのための停車スペース)を設ける。エントランスホールは内装材に市内産木材を使用した「おもてなしの空間」とする。新たに整備されるJR新駅や七条通沿いの賑わい施設と円滑な連携を図る。
 卸売場は閉鎖型の空間とし、サニタリールームや仕切り壁を設置するなどエリア毎に必要となる温度管理や衛生管理を徹底する。
 水産仲卸店舗は一続きの中央通に買出人動線を集約する。
 水産仲卸店舗に隣接して綜合食品の店舗を配置する。
 2階には卸売場に沿って、長さ約260mの見学者用通路を設け、3階にはプロムナード(回廊)を設置し、見学者用通路と合わせ、賑わいゾーンとの円滑な連携を検討する。
 新水産棟整備では、構造の強化により目標耐震指標Is値0・75以上を確保する。
 今後のスケジュールによると、30年3月に実施設計を完了、6月に水産事務所棟の解体を完了させ、9月に新水産棟整備工事に着工する予定。その後、33年度に新水産棟第1期を完成、34年度に新水産棟第2期を完成させる予定。
 37年度に新青果棟第1期を完成、40年度に新青果棟第2期を完成させる予定。
 基本設計は安井建築設計事務所(大阪市中央区)。