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建設新聞社
2017/05/26

【東北・宮城】東北学院が五橋キャンパスの基本設計プロポへ数社指名

 学校法人・東北学院(仙台市青葉区土樋1の3の1 松本宣郎理事長)は、仙台市若林区清水小路にある旧仙台市立病院跡地に五橋キャンパスの整備を計画、指名プロポーザル方式で基本設計の委託先を選定するため数社を指名した。
 今後、技術提案の受け付けを行い、6月末までに委託事務所を決定、7月に開催される理事会の承認を経て契約する。
 技術提案の内容は、仙台市立病院が2016年度で募集した「仙台市立病院跡地利活用に係る事業者募集」に応募した際に同法人が示した事業計画のブラッシュアップ、設計費の算出、設計の履行期限など。
 また、仙台市の条例により仙台市立病院跡地にある施設を解体する際には、環境影響評価を実施することとなっており、復建技術コンサルタントに環境アセスメント業務を委託し方法書の作成を進めている。手続きが順調に進めば評価書の作成までに約18カ月かかることから、基本設計の作成中に内部で実施設計の委託方法、解体業者や施工業者の選定方法を決める方針で、実施設計、解体、施工を一括発注する可能性も選択肢の一つとして検討する。
 今後のスケジュールは、18年2月までに基本設計を完了し、12月から旧仙台市立病院の解体に着手、19年2月までに実施設計を完了、同年11月までに解体工事を終え、20年4月から施設建設に着手、22年3月の竣工、23年4月の供用開始を目指すとしている。
 五橋キャンパスは、「学都仙台の連携・交流シンボル『五橋アーバンキャンパス』」をテーマに若者が切磋琢磨し、地域の人々が新たな知を求めて集い、未来を担う中高生も親しみをもつ「学都仙台」の連携と交流のシンボルとなる都市型キャンパスを整備するもの。建設概要は、棟数が5棟(ホール棟、講義棟、高層棟、研究棟、カフェ棟)で建築面積は約8780平方b、延べ床面積は約5万8730平方bを想定。施設規模と概要は、ホール棟が地下1階地上3階建て、延べ約5200平方bで愛宕上杉通りに面した市民交流機能の拠点として整備するとし、約980席のホールとなる。講義棟は地下1階地上7階建て、延べ約1万6700平方bで400席の大講義室から30席のゼミ室まで多彩な大きさの講義室を整備する。高層棟は地上19階建て、延べ約1万7600平方bで事務室、図書館、レストランなどを配置する。研究棟は地下1階地上9階建て、延べ約1万8500平方bで工学系の研究室・実験室で構成する。カフェ棟は2階建て、延べ約300平方bでキャンパスに整備する広場に面し、テラス席などを設けたカフェとなる。
 同法人は、学校法人東北学院中長期計画を策定、その第一期中期計画(2016〜20)における施策の柱として「東北学院大学キャンパス整備計画(大学アーバンキャンパス計画)」を進めている。大学アーバンキャンパス計画とは、現在、土樋、泉および多賀城と三キャンパスに分かれ学問を学んでいる学生たちが、都心に近い土樋・五橋地区に整備する一つのアーバン(都市型)キャンパスに集い、より高度なキャンパスライフを展開できるようにすることを目指すもの。
 計画の第一期として、土樋キャンパスの校地を拡大し、新校舎を建設。これまでに7カ所の近隣・近接地を取得、以前には約4・2fであった校地が約5・4fと約30l拡大された。16年3月には東北大学から取得した校地にホーイ記念館が完成し、9月から供用している。今回の五橋キャンパスは、計画の第二期に位置付けられており、完成後には泉キャンパスの学生と多賀城キャンパスの学生が移転。大学アーバンキャンパスを構成する土樋キャンパスと五橋キャンパスを一体的に運用し、移転してきた学生は両方のキャンパスで学ぶことができるとしている。
 第三期としては、第二期が完成後に土樋キャンパスの再整備を行う。既存不適格とされる4号館、7号館を含む古い校舎を解体・撤去し、教室、図書館、第二体育館等の建設あるいは拡充を想定している。また、現在、タイムズ駐車場として貸している土地やその北側の二瓶ビルの土地の活用方法として複合ビルを建設し、その中に懸案となっている種々の施設を設置する構想もあるとし、17年度中に学内外の意見を集約し第三期計画の概要をまとめ、23年以降の整備計画着手を予定している。
 なお、学生が移転する泉キャンパスについてはキャンパス面積約28・3fのうち、陸上競技場や野球場など運動施設用地が24・3fとなっていることから、大学施設用地4fの利活用を検討する。また、多賀城キャンパスについては売却も含め利活用を検討する。

 提供:建設新聞社