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北陸工業新聞社
2017/05/27

【富山】女性目線で環境改善へ/大野道路講習会の意見反映/竹沢建設/「男女が共生できる職場に」

 「現場に地域の方も使える休憩所があることに驚いた」。竹沢建設(射水市寺塚原、竹澤由之社長)が行った「大野道路整備外工事現場講習会」の中で紹介した快適職場の取り組みについて、参加した女性からの感想だ。同工事の監理技術者を務める野村義徳氏は、「どちらかに偏ることなく、男女が共生できる職場づくりを継続的に進める」と意見を積極的に反映させる考えを示す。
 氷見市磯辺の工事現場には、造花で飾り付け、ベンチを設けた休憩所や、イラストレーターが制作したイラスト看板が設置されている。参加者からは「現場は重機など人工物ばかりだが、造花であってもカラフルな植物が目に入ると癒しになる」との声のほか、「1輪でも生花を置いては」と女性ならではの意見もあった。
 同市脇方の現場事務所は、女性専用のトイレを設けたほか、事務所内部は、おしゃれな壁紙やブラインドを取り入れる。「普段よく目にする現場事務所とは大きく異なる」。トイレは「ピンク色でかわいい。一目で男女の違いが分かった。鍵にも配慮があった」。
 また、現場講習会を通じて「男性にとっても心が安らぐ空間ではないか」「立案し実行する姿勢を見習いたい。自分の職場でも参考にさせてもらう」との感想が聞かれたほか、「快適職場をどうすれば拡げることができるか考えたい。また、PRする機会が必要」との提案もなされた。
 野村氏は、「女性の華やかさ・美しさを現場に取り入れ、新たな改善の芽を出し、咲かせたいとの思いで、女性目線の現場パトロールを行った」と今回の目的を説明。「本当にたくさんの意見やアドバイスが寄せられた。ぜひ反映させたい。継続して取り組むことで、現場の雰囲気がよくなり、安全意識も向上する」と話す。
 一方で、女性ばかりに着目するのではなく、男性も含めた男女が共生できる環境づくりの必要性を強調し、「特に若手だが、男女問わず働きやすくすることで、建設現場のイメージも変わり、若年者の雇用や女性の登用につながる」と持論を述べる。
 大野道路整備外工事現場講習会は、最新のICT技術を学ぶため、協力会社を対象に開催。千代田機電、エイ・テック、大地などの女性社員を中心に約60人が参加した。

hokuriku