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建設経済新聞社
2017/05/31

【京都】左京区に留学生宿舎を計画 府警青雲寮跡など3ヵ所

 国立大学法人京都大学は、京都市左京区に3ヵ所の留学生宿舎の建設を計画している。
 京大は29日、京都府と留学生受入拡大の連携・協力に関する協定及び覚書を締結した。連携・協力事項は@留学生宿舎の整備・運営A学生同士、地域や企業との交流B留学生受入プログラムの開発・実施C海外の大学・学生との連携・交流の推進。同協定及び覚書に基づく第1号事業として、府の遊休資産を活用した留学生宿舎整備を実施する。
 旧府警青雲寮跡を京大が府から借り、既存施設を解体した後、留学生宿舎を建設する計画。約50室収容する。31年秋の開設を目指し工事等を進める。
 青雲寮を巡っては、府が「大学等の法人が自ら教育施設として利活用を行う場合」に限り提案を募集していた。
 青雲寮(京都市左京区吉田泉殿町1他)は地積887・44u(公簿)。既存施設はRC造6階建、延2126・54u(建築面積363・63u/昭和5年築)のほか、S造平屋建、11・00u、W造平屋建、44・62u。用途地域は第1種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)及び近隣商業地域(建ぺい率80%、容積率300%)。
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 京大は、京都市左京区田中関田町で混住型の学生宿舎を新築する計画を進めている。
 日本人学生と外国人留学生の混住型で計84室を収容する。規模はRC造5階建、延2670u。フロア構成は、1階に個室20室(バルコニー付き)、集会室(約38畳)、電気室・機械室、浴室、洗面・脱衣室、洗濯室、管理人室、倉庫、共用のリビング・ダイニングキッチンなど、2階に個室28室(バルコニー付き)、浴室、洗面・脱衣室、洗濯室、リビング・ダイニングキッチンなど、3〜5階は同じフロア構成で個室12室(バルコニー付き)、浴室、洗面・脱衣室、洗濯室、倉庫、リビング・ダイニングキッチンなど。
 計画地は国指定の重要文化財の清風荘敷地の南東隣接地で、今出川通と鞠小路通の交差点の北西側に位置する京都大学関田団地構内。敷地面積は1567・74u。清風荘庭園から東山大文字の眺望確保に配慮し、文化庁、京都市文化財保護課などと協議し、建物形状を決める。
 建設工期は30年1月から31年2月までの予定。
 京都大学(関田)学生寄宿舎(混住寮)新営その他(建築)設計業務は簡易公募型プロポーザルで遠藤剛生建築設計事務所(大阪市北区)を選定。その後、同社と3600万円で契約した。設計工期は29年12月28日。
 このほか、京大は京都市左京区岡崎成勝寺町2−1の官庁宿舎跡を取得。宿舎「東山二条国際交流会館(仮称)」を建設する計画を進めている。
 対象の土地は農林水産省大阪営林局平安1号館跡(農林水産省林野庁近畿中国森林管理局平安アパート跡)で敷地にはRC造5階建、延1092・65u(建築面積218・53u)の建物がある。
 当初計画案によると、敷地の容積率を踏まえ、建物規模は最大床面積1418uの範囲内とし、RC造5階建、延約1399u(建築面積約304u)規模で構想する。収容室数は単身50室程度。1階は洋室9室、管理室、ホール、倉庫、ランドリーなど、2〜4階は同じフロア構成で洋室11室、倉庫、ランドリーなど、5階は洋室5室、倉庫、ランドリーなどを予定。
 既存施設を解体し跡地に宿舎を建設。設計期間は積算・申請期間含め約6ヵ月、工事期間は約12ヵ月〜18ヵ月を見込む。