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建通新聞社(東京)
2017/06/06

【東京】約3割が転職志向 東建の新入社員アンケート結果

 新入社員のうち26・0%が会社での自分の将来像について「社長や経営幹部まで出世したい」と意欲的である一方、これを上回る28・8%が「一定の実力がついたら転職したい」と考えている―。東京建設業協会(東建、飯塚恒生会長)が、同協会の2017年度の新入社員研修に参加した250人にアンケートしたところ、人材の確保・育成に悩む建設業の経営者にとってショッキングな、そんな今の若者意識が明らかになった。会社や職場への望みでは「人間関係がよい」ことが60・0%と圧倒的多数をしめた。
 このアンケートは、4月に会員企業に入社し、4月4〜5日に同協会と東京土木施工管理技士会が開いた新入社員研修に参加した250人(男性214人、女性36人)を対象に実施した。学歴の内訳は大学(院)卒65・6%、短大・高専卒2・4%、専門学校卒10・4%、高校卒21・2%、その他0・4%だった。
 就職先として建設業を選んだ理由について最も多かったのは「形に残る仕事をしたい」で、35・2%を占めた。しかし「偶然、求人を見て」が25・6%で続いた。以下、「家族(知り合い)が建設関係の仕事」(14・0%)、「もともと建設業界に興味があった」(12・8%)、「建設関係の資格を生かしたい」(4・4%)、「地域社会に貢献できる」(0・8%)など。
 入社した会社を選んだ理由のトップは「経営方針に共感した」の35・2%。これに「学校の推薦・紹介」(14・8%)、「先輩、知人がいる」(14・4%)、「会社訪問などで魅力を感じた」(12・4%)が続いた。「会社の将来に期待が持てる」は8・0%、「自分の能力・個性を生かせる」は6・8%、「雇用条件が良い」は5・6%にとどまった。
 「一定の実力がついたら転職したい」が28・8%、「社長や経営幹部まで出世したい」が26・0%を占めた自らの将来像で、これらに続いたのは「定年まで働きたい」(18・4%)、「昇進より専門職として働きたい」(12・4%)、「将来は起業・独立したい」(8・8%)、「家業を継ぐ予定」(3・6%)など。独立などを合わせると41・2%が現在の会社で働き続ける意思を持っていないことが分かった。
 「人間関係がよい」(60・0%)が大多数を占めた、会社や職場への期待は以下、「自分の能力が発揮・向上できる」(14・8%)、「地位が上がる」(10・8%)、「私生活に干渉されない」(8・4%)、「評価・処遇を公平にしてくれる」(2・0%)、「給料が増える」(1・6%)、「残業がない・休日が増える」(1・2%)だった。給料や休暇などの待遇面での期待は意外に少なく、良好な人間関係を特に重視する今の若者像が浮き彫りになった。

提供:建通新聞社