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日本工業経済新聞社(茨城)
2017/05/30

【茨城】整備は立体駐車場のみ/事業費は約18億円/水戸市の新市民会館関連

 水戸市の新市民会館建設に伴う駐車場整備について、予定していた商業ゾーンの整備を取りやめ、立体駐車場(約300台)のみとすることが分かった。25日の市議会特別委員会に執行部が説明した。事業費は約25億円から約18億円に圧縮。順調ならば9月議会に基本設計費などの補正予算案を提出する。工事は2019年度から2カ年で実施する。
 新市民会館は泉町1丁目北地区に計画。駐車場の不足が予想されるため、当初は水戸芸術館東地区優良建築物等整備事業として、商業ゾーンを含めた約0・5haの整備を進める方針だった。
 しかし、特別委員会の指摘などを受け、経済性や効率性などの見直しを行い、市営駐車場として用地買収方式により市が整備を実施することにした。
 計画区域は約2800u。既存の市駐車場と北側の民間所有地を合わせた地域。土地・建物所有者は市を含めて10人で、すでに合意を得られているという。
 立体駐車場の規模はS造5段6層とする。高さは約20m。屋根は設置しない見通し。
 事業費の内訳は、概算で調査設計計画費が5000万円、土地整備費が1000万円、用地補償費が1億4000万円、工事費が16億円。都市再生整備計画事業(都市再構築戦略事業)として国の補助金は2億2500万円を見込む。
 本年度は、9月補正対応で基本設計、建物調査、用地補償を行う予定。来年度は実施設計と用地補償を実施する。19・20年度の2カ年で整地工事や建築工事などを進める。担当によると、設計、工事とも、発注は地元業者向けを想定しているもよう。
 なお、敷地の東側を南北に走る市道上市196号線は、駐車場整備に伴う交通集中の円滑な処理を図るため、幅員を現在の10・5mから12〜14mに拡幅し、対面通行ができるようにする。スケジュールは、17年度に測量調査、道路設計、用地補償を行い、18年度から用地補償や工事に着手する見通し。
 新市民会館はRC・S・W造4階建て、延べ約2万1800u(建築面積約6600u)で計画。設計は活ノ東豊雄建築設計事務所(東京都渋谷区)と渇。須賀満夫建築設計事務所(水戸市)のJVで、現在は基本設計をまとめているところ。今回の特別委員会では中間報告が行われた。18年度から3カ年で解体工事や施設建築物工事を進め、20年度内のオープンを予定している。