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北陸工業新聞社
2017/06/14

【新潟】3選を果たした関口芳史十日町市長に聞く/博物館、高規格道路を推進/選ばれて住み継がれる十日町へ

 任期満了に伴い4月に行われた十日町市長選挙で、新人との一騎打ちを制した関口芳史市長。中心市街地活性化、大地の芸術祭などさまざまな施策を展開し「選ばれて、住み継がれるまち、とおかまち」の実現を目指す関口市長に3期目にかける意気込みを伺った。
◇就任の抱負
 8年やらせてもらったが、さまざまな課題を一つ一つ解決しながら、少しずつ光明が見えてきた。次の4年間では、これまでの成果を足がかりとして、市民の皆さんの満足に直結するような施策に積極的に取り組んでいきたい。
◇今年度主要事業
 博物館の建設に着手し、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、日本文化の源流ともいえる縄文文化を発信していく。火焔型土器を所持する十日町市には、まさにその義務があるといえる。これまでは発信が足りず悔いの残る点もあったが、これを契機に大いに発信していく。
 県立看護学校設置は、高等教育機関を市内につくりたいという市民の長年の夢であった事業。高校を卒業した若者が市外に出てしまうことを防ぎ、また市外から若者に来てもらう側面も持ち合わせている。中心市街地活性化の一環として、県立十日町病院とのリンクも活用し、生徒たちが楽しく学べるよう市民の皆さんとともにバックアップしていきたい。
 また近年は、昭和の時代に造った鉄筋コンクリートの建造物が疲弊してきている。それをリニューアルする大きな投資のタイミングが来ていることを感じる。学校施設はほぼ完了しており、今後は社会教育施設が対象となっていくと思う。これまでは補助の関係で後回しになってきたが、しっかり取り組んでいく。
◇地域の安全・安心を守るためのインフラ整備について
 新潟県はほとんどフォッサマグナの中にあるといえる。地域を支える背骨として、高規格道路の整備を、スピードアップして進めたい。併せて、国道253号などとの連携も図り、県道、市道、農道、林道を含め、災害時においても複数ルートによる交通を可能とする雪国仕様の道路網の整備が必要だと考えている。
◇職務に対するモットー
 座右の銘は「政治とは、情熱と判断力を駆使しながら、堅い板にじわじわ穴をくり抜いて行く作業である」。目標を決めたら、たゆむことなく日夜努力する。情熱を持ち、少しずつでも歩みを進めること。職員も目標を設定し、努力を重ねてほしい。
 もう一つは「美点凝視」。不満がうっ積している時代の中で、他人への批判が先行しがちになるが、消極的な感情のままに他人を攻撃するのは簡単なこと。他人の素晴らしいところを見て、探して、引き出していくことは組織のリーダーの条件といえる。
profile
 せきぐち・よしふみ 1959年生まれ、58歳。十日町市助役、三条市収入役などを経て、09年5月から現職。家では、ラブラドール犬のあんずちゃんに癒されているという。カラオケで気分をリフレッシュすることも。

hokuriku