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建設経済新聞社
2017/06/20

【京都】百万遍と東山二条の宿舎計画 整備・運営で公募プロポ

 国立大学法人京都大学は、百万遍と東山二条に留学生宿舎として、国際交流会館(仮称)建設を計画している。
 14日付で京都大学(百万遍・東山二条)国際交流会館(仮称)整備・運営事業を公告。民間資金を活用した公募型プロポーザル方式で事業者を選定する。事業者が施設整備業務(設計、建設等)を実施した後、大学に施設の所有権を引渡し、事業期間中に係る施設の維持管理業務及び運営業務を実施する「BTO(BuildTransferOperate)方式」とする。
 応募者は、単独企業又は複数の企業で構成されるグループとする。
 主な参加資格は、設計業務に当たる者が「文部科学省において29・30年度設計・コンサルティング業務(建築設計を行う者は建築関係設計・施工管理業務、建築設備設計を行う者は建築設備関係設計・施工管理業務)に係る有資格者として登録」「14年度以降に40戸以上又は延800u以上の共同住宅(同一の建築物又は建築物群で新築工事)において、元請として設計業務を受託し完了した実績」等、建設工事に当たる者が「建築工事を行う者は建築一式工事A等級以上、14年度以降に40戸以上又は延800u以上の共同住宅(同一の建築物又は建築物群で新築工事)において、元請として建設工事を請け負い完成した実績」、「電気設備工事を行う者は電気工事A又はB等級以上」、「機械設備工事を行う者は管工事A又はB等級以上」、工事監理業務に当たる者が「文部科学省において29・30年度設計・コンサルティング業務(建築工事監理を行う者は建築関係設計・施工管理業務、建築設備工事監理を行う者は建築設備関係設計・施工管理業務)に係る有資格者として登録」「14年度以降に40戸以上又は延800u以上の共同住宅(同一の建築物又は建築物群で新築工事)において、元請として工事監理業務を受託し完了した実績」、維持管理業務に当たる者が「国の競争参加資格(全省庁統一資格)において、28・29・30年度に近畿地域の役務の提供等につき、A又はB等級以上の資格を有している」「14年度以降に40戸以上又は延800u以上の共同住宅(同一の建築物又は建築物群)において、元請として維持管理業務を受託し1年以上継続した実績」、運営業務に当たる者が「宅地建物取引業法の免許を有する」「14年度以降に40戸以上又は延800u以上の共同住宅(同一の建築物又は建築物群)において、元請として運営業務(今回の事業における運営業務と同種又は類似の業務とする)を受託し1年以上継続した実績を有する」等。
 事業箇所は「百万遍」が京都府から借地する京都市左京区吉田泉殿町1他4筆の821・33u(元府警青雲寮跡)で、用途地域は第1種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)及び近隣商業地域(建ぺい率80%、容積率300%)。京大が府と締結した「留学生受入拡大の連携・協力に関する協定及び覚書」に基づく第1号事業。「東山二条」が京都市左京区岡崎成勝寺町2−1の709・21u(農林水産省大阪営林局平安1号館跡(農林水産省林野庁近畿中国森林管理局平安アパート跡))で、用途地域は第2種中高層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率200%)。京大は農水宿舎跡の取得にあたり、近畿財務局と3月14日に2億6900万円で契約した。
 両事業地ともに原則50室以上とし、2事業地合わせて100戸以上とする。
 部屋タイプは、百万遍がシェアタイプ(10u/室)する。東山二条がワンルームタイプ(15u/室)とし、キッチン、ランドリーは共用。両事業地ともに駐輪場、交流スペースは1ヵ所以上。
 事業概要は@施設整備業務(▽事前調査業務▽設計業務(基本設計・実施設計)▽建設工事▽工事監理業務等)A施設の維持管理業務B施設の運営業務C施設における独立採算事業(入居者を対象としたコインランドリーの設置・運営やインターネット接続等。なお駐車場、福利厚生施設等の任意の独立採算事業は事業者の提案による)。
 設計・建設期間は事業契約締結の日から31年8月末日まで(ただし事業者が事業地を使用できるのは30年11月1日以降とする。なお30年10月31日以前の事業地における工事準備については大学と事業者で協議し定める)。
 維持管理・運営期間は31年10月1日から事業者の提案による日まで(ただし維持管理・運営期間を30年から45年程度とし、終了年度の3月31日までとする)。
 参加資格確認申請書の受付は7月24日から7月25日まで。参加資格確認審査結果の通知は8月4日。提案書の受付は9月28日から9月29日まで。提案書の審査及び評価は10月下旬〜11月上旬。優先交渉権者・次順位交渉権者の選定及び公表は11月中旬頃。事業者と事業契約の締結は30年1月中旬。
 京大が行う既存施設の除去工事及び埋蔵文化財調査期間は30月4月から10月の予定。既存施設は百万遍計画の青雲寮跡にRC造6階建、延2126・54u(建築面積363・63u/昭和5年築)のほか、S造平屋建、11・00u、W造平屋建、44・62u。東山二条計画の農水宿舎跡にRC造5階建、延1092・65u(建築面積218・53u)の建物がある。
 プロポの担当窓口は京都大学企画・情報部国際交流課国際交流サービスオフィス(рO75−753−5682)。
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 京大は留学生と外国人研究者用の宿舎整備に取り組み、宿舎保有数を現在の約600戸から約800戸へ増やす計画で、百万遍と東山二条の計画はその一環。
 このほか、京都市左京区田中関田町には日本人学生と外国人留学生の混住型で計84室を収容する宿舎の建設を計画。設計を遠藤剛生建築設計事務所(大阪市北区)で年内にまとめる。
 規模はRC造5階建、延2670u。建設工期は30年1月から31年2月までの予定。