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建通新聞社四国
2017/06/20

【香川】府中果樹研究所 選果場の用地造成と設計に

 香川県農政水産部は、農業試験場府中果樹研究所(坂出市府中町6117ノ1)の研究庁舎などの施設を改築するため、2017年度に選果場建て替えに伴う敷地の用地造成に着手するとともに、選果場の実施設計に入る。すでに府中果樹用地造成その1工事として公告済み。7月7日開札する予定。
 2015年度にまとめた全体計画によると、敷地内で老朽化した研究庁舎(本館)や選果場などの既存施設を建て替える。既存施設の場所などの配置も建て替えにより変更し研究、分析機能の拡充も図る。事業期間は15年度から20年度までの6年間。建築基本設計は三野設計(丸亀市)が担当した。
 現場が山の斜面となるため、改築の敷地に充てる用地全体を上・中・下段に分け、各段の間に建物構造物に耐えうる擁壁を設置する。施工手順は、まず現在の研究庁舎を残しつつ、施設配置のない中段に鉄骨造平屋280平方b規模の大庇(ひさし)付きの新選果場を建設する。
 17年度に選果場施設が入るための用地造成(府中果樹用地造成その1、擁壁工162b、排水路工他)を進める一方、新選果場の実施設計に着手する。18年度から建設に入る考えだ。
 新選果場が完成次第、用地の最下段にある既存選果場を解体撤去し、同敷地の用地造成に着手。同敷地内に新研究庁舎(本館)を建設する。基本設計では本館規模は鉄筋コンクリート造2階建て延べ1025平方b。新本館完成後に敷地の上段にある既存本館を解体し、跡地にビニールハウスを建設する予定。
 また、新本館に隣接し肥料倉庫、選果場に隣接して廃棄物保管庫や車庫などの付属棟を建設する。新本館の建設は早くて19年度となる見込み。
 新本館の2階部分に分析、研究機能を配置し、それより敷地の上段に位置する新選果場の1階部分と本館2階レベルが同じとなるため、選果場から本館に果樹・選果物が即持ち込まれるなど、分析、研究機能がこれまでに比べて効率的に行われる、と期待される。また、既存選果場に冷蔵機能がなかったことから新選果場には冷蔵施設を導入する。オープンラボを目指し、新本館に農業者向け展示、相談スペースなど拡充し、相談機能の充実と担い手のさらなる技術支援などを展開する考えだ。

提供:建通新聞社