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福島建設工業新聞社
2017/06/20

【福島】只見線復旧/30年度早期にも着工

 新潟・福島豪雨で被災し不通となっているJR只見線会津川口駅〜只見駅間が、上下分離方式で復旧されることが正式に決まった。33年度の運転再開を目指して、JR東日本が復旧工事を行う予定で、同社は今後、県と復旧工事の施行に関する協定を締結後、詳細設計に着手する。着工は30年度早期を見込んでいる。
 県とJR東日本が19日、同区間の鉄道復旧に関する基本合意書・覚書を締結。内堀知事と深澤祐二JR東日本代表取締役副社長が県庁で会見した。
 JRが概算で約81億円を試算する復旧工事費は、県が3分の2、JRが3分の1を負担する。復旧工事後はJRが県と会津17市町村に鉄道施設等を無償譲渡、地元を代表して県が施設保有者となる。
 県は復旧工事の早期着手に向けて、6月補正予算に工事費54億円の債務負担行為を設定し、開会中の県議会6月定例会に上程した。鉄道事業法に定める第3種鉄道事業者の許可を取得するため、復旧工事と並行して国土交通省、JR東日本と協議を進める。
 3月末に県と会津17市町村から上下分離方式による鉄道復旧の要請を受けて、JR東日本が枠組み等について検討していた。基本合意書では、同社が鉄道施設復旧後、運転再開までに県に施設を譲渡。JRは保有車両で運行を行う。鉄道施設等の維持管理は県等が行い、災害復旧などを含め維持管理費用を負担する。県は只見線の利用促進にJRとともに主体的に取り組む。
 復旧工事は、4橋梁(第5〜8只見川橋りょう)が中心でこのほか斜面、軌道、信号通信設備等も対象となる。工期に約3年を見込んでいる。