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建設経済新聞社
2017/06/29

【京都】伏見稲荷駅をリニューアル 29年度設備投資計画に盛る

 京阪電気鉄道梶i代表取締役社長中野道夫氏、大阪市中央区大手前1丁目7−31(OMMビル))は28日、29年度鉄道設備投資計画を公表した。運転保安度の維持・向上に約62億円、旅客サービスの向上に約31億円を充てる。
 旅客サービスの向上では、駅施設のリニューアルを伏見稲荷駅で計画。「千本鳥居をイメージできる駅」をコンセプトに駅舎やホームを改良する。トイレのバリアフリー化・美装化や観光客向けのサービス施設の整備を行う。
 具体的には、駅舎は伏見稲荷大社の千本鳥居をイメージした朱色の列柱を配置。外壁に落ち着いた黒系の仕上げ材を用いることによって「朱」を際立たせる。撮影スポットにもなっているホームはホーム上家の欄間とキツネの意匠を継承してリニューアルする。トイレは上下ホームのトイレを移設するとともに面積を拡大しバリアフリー化。個室の全面洋式化や女性トイレへのパウダーコーナーの設置、音声案内の整備も行い、使いやすさを向上させるほか、温水洗浄便座や便所除菌クリーナー、ハンドドライヤーの設置で清潔感も向上させる。既に同駅構内で営業しているいなり寿司専門店「伏見稲荷千本いなり」のほか、改札外にコインロッカーや待ち合わせコーナーなどを設置し利便性の向上を図る。7月上旬に工事着手し、11月の完成を目指す。
 このほか京阪膳所駅ではスロープの勾配を緩やかにするバリアフリー化工事とともに、利便性向上や安全性向上を図る改良工事を進めており、北浜駅で30年度内の使用開始に向けてバリアフリー化工事(駅構内にエレベーターを新設)とトイレのリニューアルを行う。
 8月20日の座席指定の特急車両「プレミアムカー」導入に向け、車両リニューアルや発券カウンター設置などの整備を進めている。導入から30年以上が経過した6000系車両は、車いすスペースや液晶型車内案内表示器などバリアフリー化への対応、内装材の取り替えや座席の更新など車内の刷新を順次進めている。
 観光総合案内板の設置はこれまでに主要駅7駅で設置しており、29年度は淀屋橋駅や清水五条駅など6駅への設置を計画している。
 運転保安度の維持・向上では、新型自動列車停止装置(新型ATS)の導入について29年度は、30年上期の淀駅〜枚方市駅間と交野線での使用範囲拡大に向け導入作業を進める。
 耐震補強工事は、天満橋駅や高架橋で計画している。
 新型車両13000系について、30年上期に14両2編成の営業運転に向けて新造計画を進めている。
 変電所制御装置の更新は、29年度の6変電所の更新によって、京阪線の16変電所全ての更新が完了。各変電所での故障の早期発見が可能となるとともに、障害発生時の復旧時間短縮を図る。
 踏切監視用カメラの新設も順次進める。