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建通新聞社
2017/07/10

【大阪】必要事業費は2430億円 下水経営戦略案

大阪府は、2018〜27年までの10年間を計画期間とする、流域下水道事業経営戦略案をまとめ、今後の下水道施設の整備方針や建設事業費の支出計画などを示した。今後、「整備」から「維持管理」にシフトし、機械・電気設備関係の更新を重点的に進める方針だ。必要事業費は10年間で2430億円を想定している。
 今後の整備方針のうち、老朽化対策では、健全度と社会的影響度による優先順位を基にした機械・電気設備の改築更新を進め、今後10年間で緊急度の高い施設を5%以下(15年現在で7・2%)、今後30年間で管理リスクを解消するとしている。また、土木・建築施設については、定期的な点検・調査に基づいた腐食対策を進める。
 浸水対策では、下水道単独で貯留運用中の下水道増補幹線(門真寝屋川、中央)を地下河川に接続する他、老朽化した雨水ポンプ設備の改築更新を進める。
また、コスト縮減対策では、PPPやPFIなど民間活力の活用を進める他、老朽化施設の改築更新については、運転管理業務との一体発注など、実現可能なものについて検討する。
 建設事業費の支出計画では、初めの5年間は平均約229億円、残りの5年間は平均約288億円の支出を見込んでいる。ただ、国の交付金が満額内示されることを前提としているため、収入不足に陥るリスクも孕む。府では今後、関係部局などと調整しながら収支計画を精査した上で、17年度中に正式な経営戦略を策定する予定だ。