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建通新聞社(神奈川)
2017/07/13

【神奈川】旧深谷通信所跡地利用、事業費約400億円 横浜市

 横浜市は7月11日、旧深谷通信所(泉区)の跡地利用に関する基本計画案を公表した。直径約1`、面積約77fのエリアに▽公園約50f▽公園型墓園約12f▽外周道路約15f―の公共施設を設けるとともに、広域避難場所に指定して発災時の広域応援活動拠点なども置けるようにすることで、広域・地域の防災性向上につなげる。概算事業費約400億円を想定し、公民連携や民間活力の導入を検討して財政負担の削減に努める。市民意見募集を経て2017年度内に跡地利用基本計画を確定し、18年度から22年度ごろまでの5年程度をかけて各種施設の基本計画・設計や、環境影響評価と都市計画の手続きを進める。23年度ごろから37年度ごろまでの15年程度で用地取得や段階的な整備を行って完成させる方針だ。
 旧深谷通信所は泉区和泉町・中田町にある国有地。もともと旧海軍の通信施設だったが、1945年に米軍が接収し、14年6月に返還された。市は「緑でつながる魅力的な円形空間」をテーマに掲げ、ランズ計画研究所(横浜市西区)への業務委託などを通じて公園や道路などの配置・整備を検討していた。
 公共施設のうち、最大面積の約50fを割く公園は「ふれあいとにぎわいの広場ゾーン」と「スポーツパークゾーン」で構成。跡地中央の草地広場の周囲に▽運動広場▽球技場▽陸上トラック付き広場▽野球場▽農と食の広場―などを配する。
 公園型墓園約12fは「緑とやすらぎのメモリアルゾーン」と位置付けて跡地の西側に配置。芝生型(1万5000区画)や合葬式(3万体)の納骨施設と通路にそれぞれ約2・5f、緑地や駐車場に約7fを充てる。
 外周道路約15fは跡地の外縁に沿って幅員約50b、延長約3`の規模で設け、車道(2車線)や歩道に加え、ジョギングやサイクリングなども楽しめるようにする。跡地を貫く「かまくらみち」、跡地周辺の環状3号線・4号線への連絡道路との交差部には環状交差点の導入を検討していく。
 一方、防災面では外周道路の内側を広域避難場所に指定。発災後の応急対策段階は飛行場外離着陸場や資機材置き場、災害廃棄物仮置き場などに使い、復旧・復興段階になれば応急仮設住宅の建設用地を確保する。雨水流出抑制施設の整備による浸水対策も講じる。
 市では8月1日〜9月8日を期間に跡地利用の基本計画案に対する市民意見を募る。また、8月3日に泉区役所、8月5日に踊場地区センター(戸塚区)で説明会を開く。
 提供:建通新聞社