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日刊建設工業新聞
2017/07/14

【鳥取】智頭町市瀬の土砂崩落 災害関連緊急治山事業が採択


今回の土砂流出の原因とった渓流付近は国道53号から200〜300b入った急斜面(智頭町市瀬)

 崩落を繰り返す智頭町市瀬の山林対策で、林野庁は11日夜、国庫補助の「災害関連緊急治山事業」の採択を決めた。事業費4000万円。これを受けて県土整備部は、渓流に谷止め工1基を増設し、被害の拡大を防止する。
 現地では5月31日と翌6月1日の2度にわたって山腹が崩落し、下流部の国道53号「智頭トンネル」の智頭側出口をふさいだ。
 応急対応で国交省はトンネル出口に仮設防護柵を設置し、斜面とのあいだに土砂溜めポケットを確保。一方、同部は沢に約100b入った既設1号谷止め工に溜まった土砂を搬出する作業などを続けている。
 今月4日にかけては台風3号の接近に伴った集中豪雨があり、再び土砂が崩落したが、1号谷止め工のポケットが受け止めて功を奏した。
 ところが、12日夕方にも豪雨に見舞われ、これまでで最大量とみられる土砂が1号谷止め工を乗り越えて国道の仮設防護柵まで押し寄せた。現場では関係者による懸命の作業が続いている。
 今回の災関事業は先月19日、同部が林野庁に採択を申請していた。県治山砂防課によると、1号谷止め工の直上流に高さ6b、コンクリートボリューム280立方b程度の堰堤を計画。八頭県土が近日中に設計を発注して施設の詳細を固めた後、10月〜11月にかけて着工する。