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日本工業経済新聞社(茨城)
2017/07/06

【茨城】県検査指導課建築3課などと県建設業協会が意見交換

 県土木部の建築3課(建築指導課、営繕課、住宅課)および監理課と県建設業協会建築委員会(小薬拓巳委員長)による意見交換会が6月28日、水戸市の県建設センターで開かれた。県建設業協会は適正な工期設定や一般競争入札の地域要件見直しを求めたほか、実例を示しながら設計段階での適切な計上を要望。県は、状況把握に努めるとともに極力要望に応じる姿勢を見せた。
 会の冒頭、県建設業協会の下田コ行担当副会長は「われわれ建設業は地域インフラの担い手であると同時に地域経済、雇用を支え、災害時には最前線で地域の安全安心確保を守る大きな役割を担っている。この役割を将来にわたり果たすためには、持続的な事業量と適正な利益の確保が必要となる」とした上で、意見交換について「いくつか要望があるので、ご指導をよろしくお願いします」とあいさつ。
 続いて小沼紀男県土木部技監兼都市局建築指導課長が「本日の意見交換会によって相互理解が進み、担い手が確保され、結果として公共工事の品質確保につながれば」と期待を込めた。
 意見交換は、協会側からの要望・提案事項に県が応える形で進行。このうち「設計段階での計上」については、耐震補強で内部作業をする際に備品移動を施工者が行わなければならなかった事例と、外壁塗装修繕工事で、はね出し足場が設計数量に含まれていなかった事例を紹介。いずれも設計段階での適切な計上を求めた。
 「工期・発注時期の設定」では、年度末近くが工期となる工事で、検査を年度内に行うため、直近の産廃マニフェストが間に合わないことがあり、指摘を受けた事例を紹介。県側は「完成検査の際に全てが揃っていることが望ましいが、難しいこともある。そのような場合には、完成検査後に準備でき次第、監督員が確認したいと考えている」と答えた。
 一般競争入札の条件については、地域要件を絞った方が地域の特性が生かせるとし、県の考え方を質した。
 また、これから新築物件より改修工事の割合が増える状況を予測し、入札前に具体的な現状の建物使用状況を具体的に示してほしいと要望。県側は「入札公告時になるべく分かりやすいように表現していくよう、検討している」と回答した。
 このほか、工事請負金の増減や建築CPD講習などについて話し合い、本年度事業や執行計画について県が説明した。