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北陸工業新聞社
2017/07/24

【富山】建設功労大臣表彰/技術の標準化へ講座開催/日本エクステリア建設業協会理事大橋芳信氏/「より快適な暮らし提案」

 17年度の建設事業関係功労国土交通大臣表彰に、日之出建材社長で、日本エクステリア建設業協会理事の大橋芳信氏が選ばれた。長年にわたりコンクリートブロック工事業に精励するとともに、関係団体の役員として業界の発展に寄与してきたことが認められた。
 同協会は住宅の外構専門工事業者の全国団体。大橋氏は、エクステリアプランナーやブロック塀診断士など協会に5種類ある資格の試験委員会の委員長を3年間務める。「土木、建築分野は標準的なルールが確立されているが、この業界にはなかった。会社のやり方や、個人の能力に頼ることが多く、基準を定める必要を感じ、会員が集まり、勉強を重ねた」。住宅周りの「外構」に留まらず、「その空間をどう生かし、コーディネートするかが『エクステリア』の根本」。それを理論立てて、テキストにまとめるだけでも2年掛りだったという。
 会長を務める富山県エクステリア協会(会員11社)では、東京にあるエクステリアとガーデンの専門校「E&Gアカデミー」から専門の講師を招き、エクステリアプランニング講座を開催している。「400ページにおよぶ専用のテキストを作成。提案図の書き方や設計の関連知識、庭園や植栽の技法などを幅広く教えている」と話す。11回の連続講座で、1、2期ともに十数人が受けて、県内のみならず、石川県からも参加があった。今年が3期目で現在、受講者の募集を行っている。会員以外にも開放しており、「これから仕事を始めたい方も歓迎だ。お客さんに喜んでもらえる仕事ができる職人を送り出したい」と力を込める。
 土木・エクステリア工事の日之出建材は、1962年にブロック製造工場としてスタート。2003年に創業者である父の跡を継ぎ、社長に就いた。一人ひとりのライフスタイルに合わせた「より快適な暮らしの提案」をモットーに顧客と接する。「お客さんのイメージをうまく引き出し、それを形にするは、経験に加え、知識が必要」と指摘。後進を育てる立場にある今は、正しい知識を得るためにも協会や日本エクステリア学会などの勉強の場に参加するよう呼び掛けている。
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 おおはし・よしのぶ 1955年生まれ、61歳。福井工大卒。建設コンサルタント勤務を経て日之出建材(富山市水橋的場)に入社。1級土木施工管理技士、1級建築施工管理技士などの資格を持つ。趣味はスキューバーダイビング。協会の仲間の勧めで免許を取得し10年以上になる。滑川市のほか、県外では伊豆の海で楽しむ。与那国島の海底遺跡が見てみたいと話す。

hokuriku