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北陸工業新聞社
2017/08/04

【福井】首長インタビュー/インフラの老朽化対策/岡田高大大野市長(上)/庁舎の次は文化会館改築へ/賢くより長く使う時代に

 岡田高大大野市長に公共インフラの老朽化対策について直接聞いた。市庁舎で。
 ■市の公共施設等総合管理計画の考え方やポイントは?
 市長 これまでに公共投資したものを、なお一層賢く使っていく時代に入った。従来言われる耐用年数がきても、通常40年〜50年であるなら50年〜60年へとプラスアルファで、より長く使えるように更新していくことが大切だ。
 ■市の庁舎も改築され(15年1月開庁)、立派になりましたが。
 市長 庁舎も行政職員には職場なので、働く環境を整えることは必要。ワンフロア形式の動線など働きやすさに十分配慮した。また3階建ての低層に抑えることで、高層なら必要な免震装置の更新に伴う費用(約10億円)もかからずに済む。大野は城下町であり景観条例にも沿い、低層がふさわしく大変満足している。
 ■庁舎に続く施設改築について?
 市長 次は文化会館。築50年は経っており、耐震診断をすると即建替えが必要と判断された。大きなホール部分が耐震強度が特に足りず更新しないといけない。昨年から調査を開始しているところ。学校の耐震はほとんど完了した(小さな木造の学校は未完)。ただ耐用年数がここ5、6年から10年の間に順番に来るため、順次具体化しないといけない。昭和29年の町村合併から60年余り、当時小学生だった方がまだまだ健在なので、その気持ちに十分寄り添いたい。
 ■全体の意見をまとめていく苦労は?
 市長 私の議会初当選時(20余年前)と比べ、市民の権利意識も相当に変化し、少数派の意見がより重要視されている。公平公正な判断はいかなる時も大切で、惑わされずに決断したい。中央(首都圏)と比較して地方の方が住民意見を聞き入れてもらえる率は高いのではないか。

おかだ・たかお
助け合いや支え合う心を大切にする「結の故郷(ゆいのくに)越前おおの」をブランドキャッチコピーとして、地域づくりに全力投球する。

hokuriku