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建通新聞社(東京)
2017/08/07

【東京】市場問題PTが最終報告書案

 東京都が設置している市場問題プロジェクトチーム(PT)会議は、8月4日に開いた最終会合で「第2次報告書案」をまとめた。地下ピット内や観測井戸への揚水ポンプ設置など専門家会議が提言した豊洲市場の安全・安心確保策を妥当だと評価しながら、小池百合子知事が基本方針として掲げる「豊洲市場の安全性発信と、風評被害の払しょく」の達成が政策目標だと指摘。都の情報発信の効果を見ながら、情報発信の仕方を改善する「PDCAサイクルの構築」を提案した上で、今後実施する土壌汚染対策などの情報を発信するよう求めている。
 同PTでは、専門家会議がまとめた豊洲市場の土壌汚染対策の内容を検証。地下ピット内での水銀などのガス濃度上昇を防ぐための「床面をコンクリートで覆い常時換気する」▽補助第315号線連絡通路部の水銀などのガス濃度上昇を防ぐための「観測用マンホール外側とベントナイト混合土層のすき間への充てん剤注入」▽地下水管理システム強化としての「既設井戸の洗浄とポンプ交換、地下ピット内への揚水ポンプの設置、観測井戸への揚水ポンプの設置、地下水位が高い箇所への吸水管打ち込みと真空ポンプによる揚水」―などについて、それぞれ留意事項を掲げつつ妥当と評価した。
 その上で、いわゆる“安全宣言”について「豊洲市場用地は法律的・科学的に安全で、被害が生じているわけでもない。ことさら安全宣言をすることが奇妙」だと指摘。市場関係者の不安を払しょくするため「継続的な情報発信とPDCAサイクルによる評価改善方策」を提案した。

提供:建通新聞社