トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建設経済新聞社
2017/08/09

【京都】井手町の新設特別支援学校 規模は延1万2519uで計画 来夏頃着工見据え実施設計

 京都府教育庁は、井手町井手大塚他に合計延1万2519・40u(建築面積6195・49u)規模の特別支援学校を新設する。
 大建設計(大阪市西区)がまとめた基本設計によると、建物は3階(一部プールのみ4階)の低層とし、周辺の山並みや木津川の眺望を損ねないようにする。最高高さは16・80m。バルコニーを建物全周にめぐらせ、水平強調のデザインで全体を統一。部分的に曲線を取り入れ、温かみと親しみを持たせる。
 構造形式は柱・大梁からなる純ラーメン構造(架構)とし、通常、柱間に設ける耐震壁をなくし、教室のレイアウト変更など柔軟に対応できるようにする。
 RC造の躯体表面を複層塗材で仕上げ、外気から保護し長寿命化を図る。外部建具は高耐久塗装を施し、上部には庇を設けて雨がかかるのを防ぎ長寿命化を図る。
 造成工事では、敷地内から排出される掘削土を極力減らすため、前面道路と高さを合わせたH78m宅盤と、そこから4m上がったH82m宅盤の2段宅盤とする。H78m宅盤に学校本体の校舎棟、バスプラットフォーム、一般駐車場、駐輪場など、H82m宅盤にはグラウンド、体育館を配置する。校舎棟と体育館棟は2階の庇でつなげる。
 校舎棟はRC造4階建、延1万1359・97u(建築面積4969・27u)、体育館棟はRC造+S造平屋建、1099・43u(建築面積1166・22u)、付属建屋はRC造+S造平屋建、60・00u(建築面積60・00u)。
 敷地南東に配置する校舎棟には管理諸室として校長室、事務室、技術職員室、職員休養室、保健室・検査室、教育相談室、洗濯室、職員室、印刷室、放送室、進路指導室、教員更衣室、教材室、会議室、教室として小学・中学・高等・重度重複教室、個別学習室、プレイルーム、更衣室、特別教室として理科室、美術室、音楽室、視聴覚室、図書室、パソコン室、調理実習室、準備室、自立活動関係諸室として生活訓練室、行動観察室、言語訓練室、療育訓練室、機能訓練室、水治訓練室、作業学習関係諸室として木金工室、窯業室、工芸室、被服室、材料・製品倉庫のほか、食堂、厨房、休憩室、食品庫等、教育相談室、屋上にプール、更衣室、器具庫などを収容する。校舎棟階高は1階H4000o、2〜3階は3800oとする。
 敷地北東側に配置する体育館棟はアリーナ、器具庫、更衣室、放送室、農機具庫、屋外体育器具庫を収容。アリーナ有効高さ8mを確保する。付属建屋は自転車置き場、燃料庫を収容する。
 エレベーターは1・2号機を給食室厨房横に配置、3号機を昇降口1奥に配置する。
 30kwの太陽光発電設備を採用、雨水再利用も行う。府内産木材による内装の木質化について積極的に採用する。
 敷地北西側に配置するグラウンドには150mトラック、50m走レーンを確保し、周囲には防球ネットを設置する。
 敷地外周部には高さ2mのフェンスを設置し、高低差からの落下防止、学校用地内外の明確化、不審者の侵入防止を行う。
 府教育庁は新設特別支援学校(井手地区)校舎新築工事実施設計業務をこのほど指名競争で通知。8月24日に開札し担当業者を決める。設計工期は30年3月30日まで。
 新設する特別支援学校の設置学部は小学部・中学部・高等部(知的障害・肢体不自由)。児童・生徒数は約200人、教職員は約150人。
 府はこれまでに特別支援学校の用地として井手町井手平山2−1他3筆の855・63u、井手町井手大塚37−1他37筆の1万7547・60u、井手町井手中島1−1他6筆の3334・25uの計2万1737・48uを取得した。場所は井手町立学校給食センターの北東側に位置し、現況は農地等で市街化調整区域。
 また今年6月には29年度新設特別支援学校(井手地区)建設計画地開発協議業務について、サンスイコンサルタント(京都市下京区)と随意契約した。
 当初計画によると、30年7月〜31年9月に建設工事(外構、グラウンド等含む)を行う予定。31年10月〜32年3月に備品等の整備を行い、32年4月の開校を目指す。予定工事費は約50億5000万円を想定する。