トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社四国
2017/08/25

【香川】香大、NEXCO西日本四国 全国初協定

 防災に特化した連携協力協定として高速道路会社では全国初となる、香川大学(長尾省吾学長)とNEXCO西日本四国支社(中根正治支社長)との「防災連携協力に関する協定」締結式が8月21日、香川大学研究交流棟で行われた。香川大学から長尾学長をはじめ四国危機管理教育・研究・地域連携推進機構(以下機構)の白木渡特任教授ら、NEXCO西日本四国支社からは中根支社長をはじめ幹部が出席。長尾学長と中根支社長がそれぞれ協定書に署名、締結した。協定により香川大学では防災に関する実務レベルでの研究や教育レベルの拡大、NEXCO西日本四国支社では災害対応力のさらなる強化につなげる。
 防災連携協力の内容は▽災害時運用能力の向上▽情報収集能力の高度化▽人材育成―の三つ。NEXCOが行う総合防災訓練に香川大学の防災専門家が参観し、運用や強化について必要な意見やアドバイスの監修を行う。これにより災害時運用能力の向上を図る狙い。
 また、南海トラフ地震などの大規模災害時に高速道路の被災状況を早期に把握する目的で、ドローンなど無人航空機の活用を視野に入れた、効率的な情報収集の方法と、求める性能を明確にするための共同研究を行う。協定締結を受けてNEXCOは、被災、交通状況から点検、補修、修復など早期に展開できる体制づくりを目指す。
 防災に関する相互の人材育成では、香川大学の強みのレジリエンス「強靱(きょうじん)さ」に関する学術研究成果と、NEXCOの強みである、災害対応の実践と運用力を活用した研修や講義を相互に実施する。
 NEXCO西日本四国支社によると、東日本、中日本と西日本のグループ全体での防災連携協力に特化した協定締結は全国初。今後、協定の成果を踏まえつつ、他の大学への展開も検討する考え。
 香川大学は四国のレジリエンス強化のために機構を昨年4月に創設。自然災害、人為災害から生命や財産を守ることや危機管理に関する学術、技術的研究開発、防災に関する人材育成に取り組んでいる。協定により、防災に関して実務レベルでの学びの場や機会を通しての学生の実践力の育成に寄与できる、と期待している。

提供:建通新聞社