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北陸工業新聞社
2017/08/25

【福井】首長インタビュー/インフラの老朽化対策/牧野百男鯖江市長(上)/橋梁補修は優先順位をつけて/落橋も前向きに検討

 牧野百男鯖江市長にインフラの老朽化対策の重要性を中心に聞いた。市庁舎で。
 ■道路構造物の橋梁の老朽化対策から。
 市長 市内の橋梁422橋を対象に重要度や損傷が著しい橋に優先順位を付け、計画的に点検実施。16年度までに183橋の点検を終え(全体の43%完了)、17年度は69%の110橋を対象とし、18年度ですべてを終える予定。これまでの点検で30橋が早期の対応が必要とされ、16年度までに11橋の補修を完了した。17年度は「津子出橋」と「坂上橋」の2橋で実施する。その後30橋がすべて済んだ後はまた順次行う。その間に、もちろん橋の統廃合も進めねばいけない。
 ■住民理解を広げるために必要な点は?
 市長 実際に誰も通らない橋も存在し、すべての架け替えは無理。少しずつ住民理解を得ていく努力が必要。422橋あるうち、山間部付近では通行量がほとんどない橋梁も存在している。山も管理されなくなり、その辺も含め橋を落とすことを考えねばいけないと思う。前向きな意味でね。通行止めの橋をいつまでも放置しておくわけにはいかない。
 ■公共施設マネジメント本部について。
 市長 まずは庁内に横断的な組織を作りたい。予算的な側面から、どれくらい使えるか等そこらから入って、施設全体の適正配置について考えたいと思う。当市は合併していないため余った施設はなく、今のところは適正配置を維持する状況。その点で統廃合はとても難しい。ただ幼稚園と保育所は認定こども園の関係で統廃合はあり得るのではないか。市の人口が減っていないため(やや増)で、統廃合はやはり難しい。学校は大規模改修と耐震を終え、耐用年数を20〜30年延ばしていく。その上で年間どれだけ維持管理費に充てられるか創意工夫が欠かせない。

施設の新築よりも「当面は現有施設の長寿命化が重要」と基本的な考えを示し「新たな需要が出てくればまた別ですが」等と柔軟発想も。

hokuriku