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建設経済新聞社
2017/09/11

【京都】京都市の河合橋30年度着工等 京都府が鴨川府民会議で報告

 京都市が計画の河合橋の補強・補修工事について、8日に京都府が開催した第38回鴨川府民会議で報告があった。
 鴨川と高野川の合流点の鴨川デルタに位置し、架設から80年が経過した河合橋(左京区下鴨宮河町他/路線名は市道柳通)について、京都市は「いのちを守る 橋りょう健全化プログラム」[第2期(29年度〜33年度)]に基づき、補強・補修工事を進める計画。
 工事概要は耐震補強工事、老朽化修繕工事、歩道拡幅工事。29年度は詳細設計、デザイン検討会議を進め、30年度に工事着手する予定。
 デザイン検討会議は、河合橋の補修工事について、景観に調和したデザインとするため、学識経験者らの意見を聴取することを目的に設置。委員構成は学識経験者(橋りょう、景観デザインの専門家)3人、地元関係者(河合橋周辺の学区代表)4人、市民公募委員2人、大学生1人。9月下旬に初会合を開き、年内に3回程度開催する予定。対象構造物は歩道舗装(模様、材質)、石製高欄(嵩上げ方法)、防護柵(新設)、桁塗装(塗装色)、照明施設(燈籠照明、防護柵設置照明)等。
 なお市は28年度に河合橋他1橋補修設計業務を東洋技研コンサルタント(大阪市淀川区)で進めた。29年度は河合橋デザイン検討会議運営業務を空間創研(京都市下京区)に委託した。
 鴨川府民会議では、京都市が進める御薗橋改築事業の進捗状況も報告した。
 27年秋に工事着手し、現在の橋の南側に橋本体を架ける工事を実施しており、概ね完了している。引き続き10月中旬から現在の橋の撤去と土台設置工事を進めていくが、それに先立ち通行機能確保のため、現在新しい橋への交通切替工事を実施しており、9月28日(29日未明)に交通切替を実施する。
 スケジュールによると、29年春〜秋に橋本体設置工事(下流側)、上流側工事のための交通切替工事、29年秋〜31年春に現在の橋(上流側)の撤去と土台設置工事、31年秋〜32年春に橋本体設置工事(上流側)を行う予定。
 京都府の鴨川・高野川における29年度整備予定も報告。主な内容は@(八瀬花尻 美濃瀬橋下流)〈治水対策〉護岸修繕で護岸工L40mA(場所は賀茂川通学路橋〜北山大橋間で検討中)〈治水対策〉中州管理で堆積土砂の撤去を計画。延長は検討中B(賀茂大橋左岸)鴨川ギャラリー(サイン(展示パネル)、照明、サイン(木格子)、ベンチ)C(仏光寺口〜五条大橋右岸)〈公共空間整備〉拠点整備で園路整備(自然色舗装)L200mD(九条跨線橋上流左岸)遊歩道整備L230mE(鳥羽大橋上下流右岸)〈治水対策〉護岸整備で高水護岸L600mF(京川橋〜西高瀬川右岸)〈治水対策〉護岸整備で用地買収A5000uG(京川橋〜桂川合流点)〈治水対策〉河道掘削、低水護岸整備で河道掘削V約3万m3、低水護岸L200m。
 鴨川ギャラリーについては、30年度以降整備予定で荒神橋右岸、三条大橋右岸を挙げている。
 このほか、賀茂川漁業協同組合による葵橋上流側の石組み式の簡易魚道の設置、下流側の丸石を使用した既設魚道の機能増進について報告。設置後、増水で上流側の魚道が損傷したことから、特に損傷が大きかった上流側上段の石組みを撤去し、これらの石材により上流側下段の石組みを補強・改良したことを報告。今後、上流側の復旧・改善を検討している。
 府は9月補正予算案に天然アユ遡上促進事業費として100万円を新規計上。農林水産部水産課は遡上の障壁となっている河川の落差工に魚道を設置する費用に充てる。