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建設経済新聞社
2017/09/26

【京都】河合橋のデザイン検討会議 車両用防護柵と照明新設へ

 京都市は22日、河合橋デザイン検討会議(議長・家村浩和京都大学名誉教授)の初会合を開催。今後2〜3回程度開催しデザイン案をまとめる。
 河合橋は架設から80年が経過しており、市は「いのちを守る 橋りょう健全化プログラム」[第2期(29年度〜33年度)]に基づき、補強・補修工事を進める計画。
 デザイン検討会議の初会合では、委員から「歩道が狭く、自転車で通る時に歩道か車道かで迷う」「下鴨神社の参道につながる橋で、賀茂大橋などを手がけた武田五一がデザインした橋。デザインコンセプトを継承してほしい」「鴨川デルタの景観も含め、見られ方を大切にしてほしい」などの意見が出た。
 市はデザイン・コンセプトを検討するにあたり、河合橋のデザインの特徴等として▽石製高欄、親柱の灯籠照明による和風で重厚な印象▽西欧風(建設当時)の橋梁形式にブラケット(支持具)を配置し、和風の石製高欄と融合させている▽個性的でありながら調和がとられ、景観美を創出している▽賀茂大橋などとともに武田五一が意匠設計に関わった▽河合橋は鋼桁の上に和風の灯籠、石の高欄を載せたデザインで、同系統のデザインは賀茂大橋、北大路橋、高野橋などがあるなどと説明した。
 鴨川デルタと呼ばれる親水空間、下鴨神社と大学と商店街をつなぐ交通結節点などの地域特性や、周辺環境と調和を図った橋梁デザイン、歩行空間整備を前提に、@ブラケット(支持具)A歩道舗装B車両用防護柵(新設)C歩道照明(新設)D灯籠E橋桁塗装F高欄G橋詰めについて、デザインを検討する。
 河合橋(左京区下鴨宮河町他、路線名は市道柳通、昭和13年架設)は橋長59・34m。3径間で支間割は15・67m+28・00m+15・67m。幅員は10・90m(有効幅員10・00m)で、内訳は車道7・0m、歩道1・95m(有効幅員1・5m)×2。
 市は28年度に河合橋他1橋補修設計業務を東洋技研コンサルタント(大阪市淀川区)で実施。29年度は河合橋デザイン検討会議運営業務を空間創研(京都市下京区)に委託した。
 デザイン検討会議の意見を踏まえ、設計をまとめる。できる範囲で歩道の拡幅、安全対策に取り組む考えで、30年度に工事着手する予定。工事概要は耐震補強工事、老朽化修繕工事、歩道拡幅工事。