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日本工業経済新聞社(群馬)
2017/10/12

【群馬】県藤岡土木事務所は意見交換会を実施

県藤岡土木事務所(植原稔所長)は11日、若手技術者との意見交換会を実施した。塚本建設(藤岡市)、岩井土建(高崎市)、田畑建設(藤岡市)、塚越土建(藤岡市)がコンクリートの打設方法、養生方法の違いにより製作したコンクリート試験体にどのような現象が生じたかを塚本建設の田村勲氏、田畑建設の入澤知幸氏、塚越土建の山田洋介氏がそれぞれ発表した。
冒頭、あいさつに立った植原所長は「本日の意見交換会で得られたことを今後の仕事に役立てていただきたい」などと述べた。
同事務所の大庭栄次主幹がコンクリート試験体製作の取り組み概要について、試験体の形状は打設しづらい形状、打ち継ぎ目が発生する形状、配筋のあること、勾配を設け、気泡が抜けづらい形状であることなどを条件設定したことや、重要構造物を想定した生コン規格となる24(コンクリート強度)−8(スランプ値)−25(砂利の最大粒径)BB(高炉スラグ)では流動化剤、膨張剤の添加による変化の確認、一般構造物を想定した18−8−25BBについてはスランプ値を12、15に変化させた場合に生じる現象の確認、不良試験体の作製を行ったことを説明した。
2015年度からコンクリートの品質確保の取り組みを行ってきた県建設企画課の鹿沼大成主幹は、コンクリート構造物品質確保ガイドラインを18年度から本格的にスタートさせる予定であることや施工記録データベースの構築に取り組んでいくことなどについて話した。
24−8−20BBの生コンを使用する試験体(優良試験体)を作製した田村氏は試験打設の感想について止水テープを型枠接合部に使用するとノロなどが抜けにくくなるなどの効果があったと述べた。18−8−20BB、18−12−20BB、18−15−20BBを使用する試験体(優良試験体)を作製した入澤氏は、スランプ8は沈下クラックが発生しないため、谷止め工など躯体の大きい構造物に適し、スランプ12は躯体の狭い鉄筋や無筋構造物に適しているが沈下クラックに注意が必要となることなどの感想を発表した。
18−12−25BBの生コンを使用する試験体(不良試験体)を10基作製した山田氏はバイブレーターを使用する時間は作業する人のセンスと経験によるものが大きいと感じたと述べた。
この後、日本サーベイの三田淳理事が「より高品質な公共工事を目指して」と「技術者の端くれとして日頃感じていること」をテーマに講演を行い、意見交換会・質疑応答へと移った。