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日本工業経済新聞社(山梨)
2017/10/18

【山梨】県、早期大胆な補正予算要望

 後藤斎知事は、公共事業補正予算の早期の大胆な規模での編成について国に要望活動を行った(16日)。本年度の公共事業予算について、近年の年度ベースでの予算枠を考慮すると予算総額は減少し、事業の停滞に加え、下半期における工事執行減少による地域経済への悪影響に懸念を示し、早期の補正予算編成を求めた。
 要望によると、公共事業予算は、2009年度(平成21年度)の当初は7・1兆円だったが、17年度(平成29年度)の当初は6兆円で、約4分の3(76%)に落ち込んでいる。一方で、16年度の第2次補正予算では1・5兆円の大型追加があり、公共事業縮減で停滞気味だった県内の多くの事業が活性化され、効果的だったと感謝を表した。
 しかし、17年度当初の状況では、近年の年度ベースでの予算枠を考慮すると予算総額は減少することになり、再び事業の停滞や、下半期における工事執行減少による地域経済への悪影響が懸念されると指摘。
 事業の必要性がある継続事業は、早期に完成させて事業効果を発現することが重要であり、予算総額が不足している状況で継続事業の期間を延長しないためには、新規事業の立ち上げは限られ、社会資本の計画的な拡充につながらないと強調。
 そのため、国際競争力や国土強靱化、防災・減災対策、老朽化対策など成長力を強化する分野に重点化し、ストック効果が最大限発揮されるよう、戦略的な取り組みを進めるためには、安定的かつ継続的な公共事業予算の総額確保が必須と指摘。
 そこで、早期に大胆な規模の補正予算を編成するよう強く要望した。