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建通新聞社(中部)
2017/11/13

【愛知】護岸建設と埋立を並行実施 金城ふ頭 工期短縮へ

 名古屋市は9日、環境影響評価審査会を開き、名古屋港金城ふ頭(名古屋市港区)の水面埋め立て事業の環境影響評価について審査した。事業者である名古屋港管理組合が行った説明会について報告。岸壁・護岸の概成前に埋め立てを開始することで、工事期間を3年程度に圧縮できることなどを説明した。
 同ふ頭の埋め立て事業を巡っては当初、環境影響評価方法書の段階では、着工から3年間で護岸工、その後の4年間で埋め立て工を行うスケジュールを描いていた。準備書段階では、工事予定期間を2019年〜22年に設定。おおむね3年次で工事を終え、22年度に供用を開始するとした。
 ポイントになるのが、護岸工と岸壁工、埋め立て工を事業の1年次からほぼ同時進行で実施するという工事計画。築堤を造成し、岸壁・護岸の概成前に埋め立てを開始することで、工事期間を短縮できるとした。
 埋め立てるのは金城ふ頭南側の突端に挟まれた海面で、面積16・4f。突端前面を公共耐震強化岸壁と護岸で締め切る計画となっている。
 耐震岸壁は国土交通省中部地方整備局が建設する。水深12bで、延長は260b。基礎捨石による基礎工とハイブリッドケーソンの本体工、場所打ちコンクリートによる上部工で整備する。
 護岸は2工区に分かれており、名古屋港管理組合が整備する。延長74bと127bで構成している。どちらも本体工は鋼管矢板と控え鋼管杭、上部工は場所打ちコンクリートとなっている。延長127b区間は将来、船舶の係留に必要な防舷材や係船柱などの付帯施設を追加整備し、岸壁として機能させる計画となっている。
 埋め立て用材には浚渫土砂を用いる。海上での作業を中心にすることで、道路交通への影響を抑制する。
 埋め立て地は自動車輸出基地のモータープールなどとして使用する。平面で約1万台を駐車できる形を考えている。

提供:建通新聞社