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北陸工業新聞社
2017/12/11

【富山】「地域課題解決に地元の強み活かそう」/第1回北陸PPP/PFIセミナー/本紙主催/120人が聴講認識深める

 北陸工業新聞社は、富山市一番町のほくぎんプラザで「第1回北陸PPP/PFIセミナー」を開いた。聴講した地方公共団体や金融機関、民間事業者ら約120人は、PPP/PFI事業に対する認識を深めていた。
 はじめに日本政策投資銀行地域企画部担当部長でPPP/PFI推進センター長の足立慎一郎氏が「地域参画による地域課題解決型 PPP/PFI活用に向けて」と題し講演。人口減少や財政制約下における公共施設の維持管理への対応など、地域課題を解決するためには「PPP/PFIの適切な活用が重要かつ大前提である」と強調。国もPPP/PFIを推進しており「この動きは今後もさらに強まる」との見通しを示し、「地域の民間事業者が参画し、地元の強みを活かすことが重要。これが地域課題の解決に一番つながる方法」と指摘した。「大手や他業種とのコラボレーションもできる。自社のノウハウに応じ、できるところから参画し、一歩一歩蓄積していくことが大切」と、PPP/PFIへの参画を促した。
 続いて、大和リース富山営業所規格建築営業所長の土肥正幸氏が「公民連携の取り組み事例」をテーマに、同社が手掛けた事例を示した上で「PPP/PFIは『大手の仕事、地域企業は割に合わない』と耳にする。百聞は一見に如かずで、得るものは非常に大きく、ネットワークも広がる」とアドバイスした。
 佐藤工業多角化事業統括部PPP・介護事業ユニット長の濱本寿夫氏は「PFI事業の取り組みについて『新潟学園改築整備事業』」を紹介。事業参画のメリットとして「代表企業はプロジェクトマネジメント業務の受託や出資配当・株主貸付による利息獲得。建設企業は工事受注による利益獲得」を挙げた。
 ホクタテ執行役員社長室企画部長の麻柄裕一氏は「地元維持管理会社としてのPFI事業への参画」と題し、事業参画の経緯や意義を説明。「大きな収益は出なかったが、赤字ではなかった」と振り返るとともに、「事業の領域が広がり、新たな人脈もできた。地元企業として地域経済にも貢献できた」と、大きな効果があったとした。出席者は今後の事業の参考にしようと、メモを取るなどして熱心に聴講していた。
 最後に、北陸銀行常務執行役員富山地区事業部本部長の宮村樹氏が「公民連携事業において、公民のパイプ役、各種ファイナンスをはじめとするご相談など、積極的に対応して参ります」と閉会のあいさつをした。
 今回のセミナーは富山市、大和リース、佐藤工業、ホクタテ、北陸銀行が共催し、富山県が後援した。

hokuriku