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建通新聞社
2017/12/15

【大阪】最優秀はパシフィックコンサルタンツ


大阪府は、安治川水門など3大水門を新設するため、「津波対策施設等基本検討業務」の公募型プロポーザルを行い、最優秀提案者としてパシフィックコンサルタンツ大阪本社(大阪市北区)を選定した。南海トラフ巨大地震に備えた西大阪地区の津波対策が本格的にスタートする。
 新設の対象となるのは、安治川水門、尻無川水門、木津川水門の3大水門。新設水門に必要な機能としては▽想定される津波に対し浸水被害が発生しない▽南海トラフによる津波波力に耐力がある▽地震・津波発生後も高潮水門として対応可能である―などとしている。
 業務内容は、水門・付属設備などの概略検討、水門設置による影響・対策検討、津波耐力・耐震照査、既設水門撤去計画など。納期は2019年2月28日。
 西大阪地区の津波対策については、大阪府河川構造物等審議会を設置し、3大水門を新設する案、現水門下流に減勢施設を設置する案の2案を中心に検討を進めてきた。その結果、既存水門との併用を前提とした場合は、機能性やコスト面から見て、現時点での採用は難しいと結論付け、3大水門を新設することにした。工事時期は未定だが、更新時期が迫る水門については、遅くとも31年までに整備を完了させる必要があるとしている。
 今回のプロポーザルには同社の他、東京建設コンサルタント関西本社(大阪市北区)、ニュージェック(〃)の計3社が参加。現場特性や課題を的確に把握し、具体的で有効性が高い提案が複数あったことなどが最優秀選定の主な理由となった。委託上限額は8000万円(税込み)で、提案価格は7970万4000円(〃)だった。