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日本工業経済新聞社(茨城)
2018/01/11

【茨城】大子町新庁舎建設候補地は3カ所/年度内にも設計プロポ公告

 大子町は、新庁舎建設基本構想・基本計画案を策定した。町議会議員や有識者で構成される町新庁舎建設検討委員会(委員長・和田宗介副町長)が10日、審議結果と同案を綿引久男町長に答申。建設地については、利便性や安全性、実現性などの観点から検討した結果、本庁舎西側町有地、中央公民館グラウンド、常陸大子駅周辺空き地の3カ所を候補地とした。規模は4200〜4500u、概算事業費は23〜26億円。

 町執行部は今後、建設地の絞り込みを行い可能なら本年度内に設計業務を公募型プロポーザルで公告したい考えだ。工事への着手は2019年度の秋ごろを予定。
 候補に上がった建設地のうち、本庁舎西側町有地(A約8000u)は、公共交通機関のアクセスが比較的容易で中心市街地に近いことから利便性が高い。現庁舎に近いことから移転費用が抑制でき、公用車車庫や書庫など現在の施設が引き続き使用可能であるという利点もある。しかし、浸水想定区域内に立地しているためその対策が必要になるという課題がある。
 中央公民館グラウンド(A約9300u)は、消防本部や社会教育施設などが周辺に立地し、さらなる連携を図ることができる。一方、中心市街地から離れているため利便性の低下が懸念される。また、附帯施設の建築や進入路用地を購入する必要があること、浸水対策として敷地の盛土を検討する必要があることから、財政負担が大きくなることが懸念される。
 常陸大子駅周辺空き地(A約4900u)は民有地であることから、土地の取得が完了することを条件に選定。中心市街地に位置しており利便性が高く、未利用地の有効活用が図られる。また、他の候補地と比較すると浸水の危険度が低いエリアとなる。しかし、民有地であるため用地購入に費用を要すること、用地取得へ向けた交渉に時間を要するという問題点がある。
 今後のスケジュールについては、順調なら来月にも建設地を絞り込みたい考え。議会での議決後、債務負担行為を設定して公募型プロポーザルで設計業務の公告を予定。18年度には基本設計と実施設計、地質調査を進める。設計の策定完了は19年度にずれ込む可能性もある。その後、19年度秋から20年度にかけて建築工事を、20〜21年度で外構工事を実施。国の支援を受けるため、21年3月31日までに新庁舎を竣工する必要がある。
 なお、3カ所とともに候補地として検討を行っていた文化福祉会館まいん駐車場については、駐車場のスペースが確保できないことや浄化槽などの地下埋設物を移設することが困難であることなどを理由に候補から外れた。