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建通新聞社(中部)
2018/02/01

【愛知】師崎漁港の岸壁耐震化など 19年度着工へ 県

 愛知県建設部は、師崎漁港(南知多町)の防波堤・岸壁の耐震対策などを行う漁港漁場事業について、事業評価監視委員会から事業着手の了承を得た。2019年度の着工を目指し、調査設計を進める。
 師崎漁港は、南海トラフ地震が発生した際に甚大な被害が予想されている。師崎地区にある防波堤と岸壁は、いずれも施工後30年以上が経過し、老朽化が進んでいる。また、L1津波を発生させる地震に対する安定性を確保していない。そこで、発災後でも水産物流を早期に回復させるため、防波堤と岸壁の耐震対策を行う。
また、同漁港では、既存の岸壁だけでは陸揚げ効率が悪く、陸揚げが集中する時間帯には待機船舶が発生している。陸揚げ作業を効率化するため、新たな係留施設も併せて整備する。
 耐震対策では、防波堤の改良を222b、岸壁の地盤改良を180b行う。係留施設の整備では、浮桟橋を新たに2基設ける。
 19年度に初弾工事として1橋目の浮桟橋の新設工事を実施したい考え。その後、20〜23年度で岸壁の改良工事、23〜24年度で防波堤の改良工事を進める予定。2橋目の浮桟橋の工事は21年度を予定している。事業完了は24年度を見込む。
 総事業費は9億5000万円を見込む。
 師崎漁港は、南知多町の最南端に位置し、船びき網漁業を中心に県内最大の陸揚げ金額を誇る流通拠点漁港。岸壁の背後には3月に製氷施設が新たに完成する予定。これに伴い係留施設を見直すことで、さらなる利用の拡大を検討している。

提供:建通新聞社